2022 Fiscal Year Annual Research Report
Mieapによる心筋細胞ミトコンドリア品質管理を介した新規心不全治療法の確立
Project/Area Number |
21K19485
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
筒井 裕之 九州大学, 医学研究院, 教授 (70264017)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松島 将士 九州大学, 医学研究院, 助教 (80552869)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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Keywords | ミトコンドリア / 心不全 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度に不全心筋におけるMieapの役割を解明するために、梗塞後不全心筋および圧負荷後不全心筋におけるMieapの発現を評価した。野生型マウスの左冠動脈を結紮し心 筋梗塞を作成し4週間後に評価した。また、横行大動脈を縮窄し4週間後に同様に評価を行った。いずれも心肥大、心収縮低下を認め不全心となっていた。また、いずれの不全心筋においてもMieapのmRNAレベルの上昇を認めた。また、アンジオテンシンII、フェニレフリンおよびイソプロテレノール刺激した培養心筋細胞においてMieapのmRAN量は増加した。Mieapは神経体液性因子および交感神経刺激、機械的刺激による心筋リモデリングにおいて重要な役割を担っている可能性が示唆された。 こららの知見をもとに2022年度はMiepaノックアウトを用いてMieapの機能解析を行った。 Mieapノックアウトマウスでは心筋梗塞後の死亡率が野生型マウスに比べて増加した。また、心拡大が進行し、心肥大が進行し、心機能低下が助長され、肺重量、心重量が増加した。以上からMieapが心不全の病態において心保護的に機能していることが示唆された。 Mieapは神経体液性因子および交感神経刺激、機械的刺激による心筋リモデリングの進展において重要な役割を担っており治療ターゲットとなる可能性が示唆された。一方、心筋細胞においてMieapをノックダウンしてもミトコンドリア呼吸能は低下せず、正常の心機能には影響しないことが明らかとなった。
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Research Products
(2 results)