2021 Fiscal Year Research-status Report
Strategic use of environmental DNA measurement technology for infectious disease control among the poor through integration with other academic fields
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21K19656
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
金子 聰 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (00342907)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星 友矩 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助教 (10790503)
東城 文柄 東京外国語大学, 世界言語社会教育センター, 准教授 (90508392)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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Keywords | 顧みられない熱帯病 / 環境DNA / 疫学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、環境中から直接、感染する「顧みられない熱帯病(NTDs)」であるメコン住血吸虫と真菌菌腫(マイセトーマ)を疾病対象とし、環境DNA網羅的解析、環境の化学的性状、疫学情報、土地利用情報を組み合わせ、新しい研究領域を模索することを目的とする。調査対象国は、前者をラオス人民民主共和国南部地域(メコン住血吸虫)、後者をスーダン共和国(真菌菌腫)としている。 令和3年度は、新型コロナウイルス感染症パンデミックの影響から渡航が制限されたことから、研究基盤の確立を目指した。具体的には、1. ラオス、スーダンにおける疫学調査体制の準備、2. 生物多様性条約に基づく試料の対象国からの持ち出しに関する調整、3. フィールド調査の協力体制の確立、4. 環境・生態データ取得の予備実験と現地活動に対する準備を行った。1.と2.に関しては、長崎大学とカウンターパートであるラオス熱帯公衆衛生研究所の共同研究契約書(MOU)を締結し、また、スーダンのハルツーム大学マイセトーマ研究センターとの倫理委員会承認のための書類準備を進めた。3.に関しては、ラオスの現地コーディネーターと適宜連絡を取りながら、現地調査の協力体制を構築し、スーダンにおいては現地訪問以降、オンライン会議を定期的に行い、調査体制づくりを進めた。4.に関しては、調査に必要な実験機器・試薬の購入、輸出の準備を行った。本研究で用いる試薬の多くは現地購入が困難であることから、日本国内での購入、非該当証明書の手配、輸出準備を行った。新型コロナウイルス感染症の拡がりから、現地で活動に関する準備を初年度に計画していたが、その内容はおおむね達成することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルス感染症の拡がりから現地で活動に関する準備を初年度に計画していたことから、その内容はおおむね達成することができた。一方で、渡航が困難であったことから、現地での調整に少し遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、ラオス・スーダンに渡航し、環境試料の入手、解析の準備と解析を行う。また、疫学情報の入手等、関連情報の入手も開始する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症のパンデミックの影響から海外渡航が制限され、海外渡航用に計上していた旅費の執行がなかったことから次年度使用額として、差引額を残した。延期となった調査のための旅費に充てる予定である。
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