2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a screening procedure for muscle hypertrophy/atrophy related molecules by using myotube cells and comprehensive gene knockdown
Project/Area Number |
21K19737
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Research Institution | Nippon Sport Science University |
Principal Investigator |
中里 浩一 日本体育大学, 保健医療学部, 教授 (00307993)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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Keywords | Nsmaf / TNFα / 骨格筋 / 分化 |
Outline of Annual Research Achievements |
neutral sphingomyelinase activation associated factor (Nsmaf)は中性スフィンゴミエリナーゼを活性化することでセラミド合成を調節する因子と報告されている。またNsmafはTNFαのシグナル伝達経路を調節する因子としても知られている。本研究においてNsmafをサイレンシングすることによりげっ歯類由来C2C12筋細胞の筋分化と筋タンパク質合成調節に関与するかを検討した。 低分子干渉RNA(siRNA)を用いてNsmaf遺伝子発現を抑制(ノックダウン;KD)した(NsmafKD群)。スクランブル配列を有し非特異的配列を有するsiRNA処理をコントロールとした(Scr群)。その結果、筋芽細胞にて分化マーカーであるmyogeninやミオシン重鎖などはNsmafKDにより有意に発現上昇され、NsmafKDが筋分化を促進していることが示された。筋管細胞にてNsmafKDによって筋管の直径が細くなる様子が観察された。筋管形態に強い影響を与えるタンパク質合成は増加していたものの、筋細胞同士の融合に関わるとされるMyomixerがNsmafKDによって有意に減少していることが観察された。以上の結果からNsmafは筋分化や筋細胞融合に影響を与える新規筋分化制御因子であることが示された。 NsmafがTNFαシグナルに関与する直接的な証拠を得るためにまず培地中のTNFα濃度を測定し、特に分化培地中に大量のTNFαが存在することが確認できた。さらにSV40プロモーターにてNsmafを過剰発現させることでmRNA量にて10倍以上の発現誘導に成功したが筋分化にはほとんど影響しなかった。以上からNsmafはTNFαシグナルにおけるゲートキーパーとして分化を制御する可能性が示唆された。ただしNsmafタンパク発現をとらえられず大きな課題が残された。
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Research Products
(2 results)