2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of strong alkaline microbial fuel cell utilizing indigo fermentation suspensions
Project/Area Number |
21K19868
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
櫻谷 英治 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(生物資源産業学域), 教授 (10362427)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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Keywords | インジゴ / 藍染 / 微生物燃料電池 / サイクリックボルタンメトリー |
Outline of Annual Research Achievements |
インジゴ還元微生物の探索:藍染めは微生物によって非水溶性のインジゴが還元されることによって生成したロイコインジゴを利用して布を染める染色技法である。布に付着したロイコインジゴは空気により速やかにインジゴへと再酸化される。本研究では、藍染液より高アルカリ条件下でインジゴを還元する微生物をいくつか単離することに成功した。同定の結果、これまでにインジゴ還元活性を有すると報告のあるアルカリバクテリウム属だけでなく、新たにエンテロコッカス属やアルスロバクター属のバクテリアもインジゴ還元活性を有することがわかった。藍染液中におけるインジゴの還元は、複数種の微生物集団によって行われていることが示唆された。 サイクリックボルタンメトリー(CV)による酸化還元電位測定:作製した藍染液の上清をCV測定したところ,インジゴ/ロイコインジゴの酸化還元ピークを得ることに成功した。この技術を活用することで、これまで定量が困難であったロイコインジゴの測定に応用できることがわかった。また、藍染液中に存在する化合物の添加効果をCV測定によって評価したところ、染液中の微生物はアセトアルデヒドをエレクトロンドナーとしてインジゴの還元に関与していることが示唆された。さらに、藍染液に微生物の栄養源を適切に添加することで還元力の低下した藍染液を回復できることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
インジゴ還元微生物の探索に関しては、藍染色液の素になるすくもの違いや作成者の異なる染色液から多くの微生物を単離した。インジゴの直接還元を観察できる方法を開発し、単離菌のインジゴ還元活性を評価し、良好にインジゴを還元する微生物の単離に成功した。これらの微生物がもつインジゴ還元酵素の単離には嫌気条件が必要であると考えられる。酵素自体の活性が酸素によって失われることも予測された。 サイクリックボルタンメトリー(CV)による酸化還元電位測定に関しては、インジゴ/ロイコインジゴの酸化還元ピークを得ることに成功した。強アルカリ微生物燃料電池の作製には、微生物のさらなる選抜やインジゴ還元酵素の同定が必要となる。微生物またはインジゴ還元酵素の安定性を評価することが課題と考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
アルカリ嫌気条件下で働く酸化還元酵素の探索に関しては、インジゴ還元活性が高かった微生物の細胞を破砕し、インジゴ還元活性の再評価を行う。好気条件と嫌気条件でそれぞれ測定し評価する。一般的な酵素精製ステップを通じて、粗精製まで進め、タンパク質のアミノ酸配列から酵素遺伝子の同定を行う。使用するインジゴ還元菌のゲノムデータも並行して取得する計画である。 強アルカリ微生物燃料電池の製作に関しては、選抜した微生物を電極に固定して機能するか評価する。固定するために凍結乾燥などの処理を施す必要があるが、その過程でインジゴ還元活性が維持できるかも評価する。
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Causes of Carryover |
インジゴ還元評価やインジゴ還元酵素の精製を行うために嫌気環境が必要と考えた。そこで、前年度予算と今年度予算を用いて嫌気チャンバーを購入し、研究計画を効率よく実施することとした。
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Research Products
(5 results)