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2021 Fiscal Year Research-status Report

Development of simultaneous separation of Co/Ni/Mn from spent lithium-ion secondary batteries

Research Project

Project/Area Number 21K19872
Research InstitutionUniversity of Shizuoka

Principal Investigator

永井 大介  静岡県立大学, 食品栄養科学部, 准教授 (30375323)

Project Period (FY) 2021-07-09 – 2023-03-31
Keywordsリチウムイオン二次電池 / 金属配位ポリマー / 分離 / コバルト / マンガン / ニッケル
Outline of Annual Research Achievements

まず、本研究では金属配位ポリマー上での金属核を中心としたCo/Mn/Ni混合溶液中でのCoの分離挙動を検討した。分離実験に先立ち、金属配位ポリマー上での核生成を行った。金属配位ユニットとしてカルボキシ基を持つ架橋体を合成し、硫酸コバルト水溶液中で水素化ホウ素ナトリウムによる還元反応を行ったところ、ポリマー1gあたり0.57mgコバルトが担持された。コバルトを核に持つ架橋体を用いてCo/Mn/Niの分離実験を行った。架橋体をCo(0.01M), Mn(0.01M), Ni(0.01M)の混合水溶液に加え、、L-アスコルビン酸による還元反応を行ったところ、Co・Mn・Niはほとんど担持されなかった。これは、Co・Mn・Niの標準還元電位が低いため(Co:-0.3V, Mn:-1.1V, Ni:-0.3V)、還元反応が進行しにくかったためと考えられる。
そこで、還元反応より低エネルギーで進行する酸化物生成を利用したCo/Mn/Ni分離を検討することにした。強酸の塩である硫酸金属塩をエチレングリコール/水酸化ナトリウム中で加熱することにより水酸化物を経由し、酸化物が生成する反応を利用した。カルボキシ基を持つ金属配位ポリマーをエチレングリコール/NaOH中に分散させ、200度で2時間反応させることにより、CoOを核に持つポリマーを合成した。得られたポリマーをCo/Mn/Niのエチレングリコール/NaOH混合溶液に分散させ、200度で2時間反応させた後、ポリマーを蒸留水で洗浄後、原子吸光光度計により吸着率を測定した。その結果、Co:100%、Mn:6%、Ni:0%であり、Coを選択的かつ高吸着率で分離できることが明らかとなった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究の目的は、リチウムイオン二次電池に含まれるCo・Mn・Niを分離回収することである。2021年度の検討において、金属配位ポリマー上での酸化物生成を利用することにより、性質が類似したCo/Mn/Ni混合溶液からCoを選択分離することに成功した。2022年度はNiOおよびMnOを核に持つポリマーで分離実験を検討することにより、NiおよびMnも分離できる可能性が高いといえる。
さらに、これらの結果を基に、各々の核を持つポリマーをティーバッグに入れ、Co/Mn/Niのエチレングリコール/NaOH溶液に浸漬させ加熱により、金属酸化物生成を行いCo/Mn/Niの同時分離を行う。
以上のことから、性質の類似したCo/Mn/Ni混合溶液からCoを分離できることが証明され、金属配位ポリマー上の核を変えることにより他の金属を選択分離でき、この知見を利用して同時分離が行える予定で、おおむね順調に進展しているといえる。

Strategy for Future Research Activity

本研究の目的は、リチウムイオン二次電池に含まれるCo・Mn・Niを分離回収することである。2021年度の検討において、金属配位ポリマー上での酸化物生成を利用することにより、化学的・物理的性質が類似したCo/Mn/Ni混合溶液からCoを選択分離できることを明らかにした。2022年度はNiOおよびMnOを核に持つポリマーで分離実験を検討することにより、NiおよびMnの選択分離を検討する。さらに、これらの結果を基に、各々の核を持つポリマーをティーバッグに入れ、Co/Mn/Niのエチレングリコール/NaOH溶液に浸漬させ加熱により、金属酸化物生成を行いCo/Mn/Niの同時分離を検討する。

  • Research Products

    (3 results)

All 2022

All Presentation (2 results) (of which Invited: 1 results) Patent(Industrial Property Rights) (1 results)

  • [Presentation] 精密高分子合成・反応を基盤とした環境高分子材料の創成2022

    • Author(s)
      永井大介
    • Organizer
      Sメンブレン第2回若手教員交流会・生体分子化学勉強会
    • Invited
  • [Presentation] 金属配位親水性ポリマー上での酸化物微粒子生成を利用したCo/Mn/Niの分離挙動2022

    • Author(s)
      川端功輝, 久野匡慶, 安間有希, 畠山義清, 本堂宏成, 永井大介
    • Organizer
      第71回高分子学会年次大会
  • [Patent(Industrial Property Rights)] 特許2022

    • Inventor(s)
      1.永井大介, 安間有希, 久野匡慶, 川端功輝, 本同宏成
    • Industrial Property Rights Holder
      1.永井大介, 安間有希, 久野匡慶, 川端功輝, 本同宏成
    • Industrial Property Rights Type
      特許
    • Industrial Property Number
      特願2022-63081

URL: 

Published: 2022-12-28  

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