2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of simultaneous separation of Co/Ni/Mn from spent lithium-ion secondary batteries
Project/Area Number |
21K19872
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
永井 大介 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 准教授 (30375323)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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Keywords | リチウムイオン二次電池 / 金属配位ポリマー / レアメタル回収 / コバルト / マンガン / ニッケル |
Outline of Annual Research Achievements |
まず本研究では、金属配位ユニットとしてカルボキシ基を有する金属配位ポリマーを合成した。金属配位ポリマーは、アクリル酸とジビニルベンゼンのラジカル共重合により合成した。 金属配位ポリマーとオレイン酸ナトリウム(界面活性化剤)存在下、硫酸コバルトをエチレングリコール/水酸化ナトリウム混合溶液中で加熱し酸化物生成反応を行うことにより、酸化コバルトを核に持つポリマーを合成した。得られたポリマーをオレイン酸ナトリウム存在下、硫酸コバルト/硫酸マンガン/硫酸ニッケルのエチレングリコール/水酸化ナトリウム溶液に分散させ、200度で加熱し酸化物生成反応を行い核と同じ酸化コバルトの集積を試みた結果、コバルトを選択的に分離できることが明らかとなった(選択率=94 %)。次に、ニッケルの分離について検討した。金属配位ポリマーとオレイン酸ナトリウム(界面活性化剤)存在下、硫酸ニッケルをエチレングリコール/水酸化ナトリウム混合溶液中で加熱し酸化物生成反応を行うことにより、酸化ニッケルを核に持つポリマーを合成した。酸化ニッケルを核に持つポリマーを硫酸コバルト/硫酸マンガン/硫酸ニッケルのエチレングリコール/水酸化ナトリウム溶液に分散させ、200度で加熱し酸化物生成反応を行ったところ、優先的にニッケルを分離できることが確認された(62 %)。 ニッケル分離においては、コバルトとマンガンが混合してしまい今後の課題として挙げられる。今後は、ニッケル分離における結晶学理論および拡散速度論を構築することにより、不純物混入を限りなく抑えた選択的分離法を開発する(目標選択率:95 %以上)。この知見をマンガンの分離にも適用し、コアルト・マンガン・ニッケル全てを選択的に分離できる方法を開発する知見が本研究を通して得られた。
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Research Products
(8 results)