2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
21KK0144
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
原田 浩 京都大学, 生命科学研究科, 教授 (80362531)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉村 通央 京都大学, 医学研究科, 講師 (40597936)
小林 稔 京都大学, 生命科学研究科, 特定助教 (40644894)
諏訪 達也 京都大学, 生命科学研究科, 研究員 (00914863)
|
Project Period (FY) |
2021-10-07 – 2024-03-31
|
Keywords | がん / 低酸素 / 放射線治療 / 微小環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
SPINK1発現制御機構の解明: 予備的検討を通じ、低酸素刺激依存的なSPINK1の発現が転写阻害剤存在下で抑制されることを確認している。SPINK1 mRNAの転写を担うcis-elementを同定するため、SPINK1遺伝子のプロモーター領域をルシフェラーゼ構造遺伝子上流に挿入したレポーター遺伝子と、当該プロモーター領域を系統的に欠失させた変異体を作成した。またシスエレメントの局在を同定するためのChIP-qRT-PCR実験を実施した。一連の実験を通じて、cis-elementの局在をを絞り込んだ。 力価の高い抗SPINK1モノクローナル抗体の作成: オックスフォード大学の協力研究者と計算科学研究を実施し、抗SPINK1抗体を作成する際に抗原となり得る3つの領域を見出し、各領域のポリペプチドを抗原とする3種のポリクローナル抗体を準備した。各抗体の力価を比較して、抗原として最適なアミノ酸配列を取捨選択した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
イギリスに渡航することは出来なかったが、研究資材の授受とオンライン会議を通じて国際共同研究を展開し、当初に計画していた研究をすべて実行することが出来たから。
|
Strategy for Future Research Activity |
SPINK1発現制御機構の解明: オックスフォード大学の共同研究者と協働して、Chip-Seqの公開データを対象にしたin-silico解析を実施し、R3年度に同定したcis-elementに結合する転写因子を絞り込む。当該転写因子のloss-of-function実験を実施して、SPINK1の転写を担う因子を同定する。日本側の研究分担者らがオックスフォード大学を訪問して実施する。 抗SPINK1抗体の作成: 令和3年度に絞り込まれたポリペプチドをエピトープとする抗SPINK1モノクローナル抗体を、オックスフォード大学の共同研究者がもつモノクローナル抗体作成技術を活用して作成する。京大の研究分担者(諏訪)がオックスフォード大学を訪問して実施する。 血中SPINK1濃度とがん患者の予後不良の相関解析: ヒト膵がん患者の血中SPINK1濃度をELISAで、一方、膵がん組織内の低酸素画分を“F-MISO PETイメージング”や“内因性低酸素マーカーCA9に対する免疫組織化学染色”で定量し、これらの相関を検証する。また、膵がん患者の予後不良との相関を解析する。
|
Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの感染拡大状況に鑑み、渡英して実施する予定であった共同研究を実施できず、渡航予定を次年度にズラすこととしたため、次年度使用額が生じた。 ただし、研究資材の授受とオンライン会議により、当初の予定していた研究内容を遅延なく実施するように努め、また当初、次年度に計画していた研究の一部を前倒しで令和3年度に実施したことにより、研究計画全体の構想から見るに、概ね予定通りに研究を進捗させることが出来た。
|
-
-
[Journal Article] Proteolysis of a histone acetyl reader, ATAD2, induces chemoresistance of cancer cells under severe hypoxia by inhibiting cell cycle progression in S phase.2022
Author(s)
Haitani T, Kobayashi M, Koyasu S, Akamatsu S, Suwa T, Onodera Y, Nam JM, Nguyen PTL, Menju T, Date H, Ogawa O, *Harada H.
-
Journal Title
Cancer Letter
Volume: 528
Pages: 76-84
DOI
Peer Reviewed / Open Access
-
-
-
[Journal Article] SPINK1 as a plasma marker for tumor hypoxia and a therapeutic target for radiosensitization.2021
Author(s)
Suwa T, Kobayashi M, Shirai Y, Nam JM, Tabuchi Y, Takeda N, Akamatsu S, Ogawa O, Mizowaki T, Hammond EM, *Harada H.
-
Journal Title
JCI Insight
Volume: 6
Pages: e148135
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
-
-
-
-
-
-
-