2023 Fiscal Year Research-status Report
水処理バイオリアクターに存在する未知メタン/アンモニア酸化微生物のエコゲノミクス
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21KK0259
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
松浦 哲久 金沢大学, 地球社会基盤学系, 准教授 (90771585)
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Project Period (FY) |
2022 – 2024
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Keywords | メタゲノム解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
pmo/amo遺伝子(メタン/アンモニア酸化酵素遺伝子)を保有する微生物群は、多くの未知・未培養細菌が存在している。メタン酸化酵素(pmo)遺伝子を保有する微生物はメタンを二酸化炭素に分解させる能力があり、アンモニア酸化酵素(amo)遺伝子を保有する微生物は、アンモニアを亜硝酸に分解させる能力がある。さらに遺伝子配列解析の進歩に伴い、pmo遺伝子とamo遺伝子の遺伝子配列が類似していることがわかってきており、近年メタン酸化酵素遺伝子とアンモニア酸化酵素遺伝子の中間に属する微生物が存在するとの報告もある。これまでの研究で、これらの遺伝子を保有する微生物を水処理バイオリアクターから検出した。本研究では基課題を発展すべく、メタンおよびアンモニア酸化微生物のメタゲノム解析を実施し生態学的特徴を明らかにすることを目的とする。今年度は、主に現地に渡航してメタゲノム解析を実施した。バイオリアクターに存在する微生物群をMiSeqおよびHiSeqのショートリードで配列解析を行った。加えて、Nanoporeのロングリードの配列解析もいくつかのサンプルで実施した。次に、メタゲノム解析のパイプラインを構築し、微生物遺伝子情報の解析を行った。assembleやbinningでは、異なる複数のバイオインフォマティクスソフトを用いて行った。その結果、100個程度の中品質なゲノムを再構築した。その再構築されたゲノムの中からpmo/amo遺伝子のクラスターに存在するゲノムを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
渡航してメタゲノム解析を実施できたため、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
得られたデータを更に詳細に解析する予定である。
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