2015 Fiscal Year Annual Research Report
AIDによるtopoisomeraselを介したゲノム不安定性誘導のメカニズム
Project/Area Number |
22000015
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
本庶 佑 京都大学, 医学研究科, 客員教授 (80090504)
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Project Period (FY) |
2013 – 2015
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Keywords | DNA切断 / 組換え / 獲得免疫 / 免疫帰国 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度にAIDのcofactorとしてhnRNP(ヘテロジナス核RNA結合タンパク質) KとhnRNP Lの同定を行なった。今年度はAIDの機能を発揮するための分子動態の検討を行なった。また、AIDの多量体形成とcofacotrとの会合にどのような分子状態が必要なのかを明らかにするために、AIDにクサビラグリーンの分子を半分にしたものを融合し、AIDのダイマーが形成されたときに蛍光が見られるBimolecular Fluorescence Complementation (BiFC) assay法を導入した。その結果、AIDはモノマーとダイマーの状態があることが明らかになった。ダイマー形成にはAIDのN末端とC末端が必要である。さらに、AIDモノマーにはhnRNP Kが特異的に結合すること、AIDダイマーにはhnRNP Lが結合する。加えてあらたにhnRNP U とSERPINE miRNA binding protein 1がAIDダイマーに結合することを明らかにした。これらのhnRNPはいずれもAIDの機能に必須である。あらたに見つけられたhnRNP U SERPINE miRNA binding protein1は、hnRNP Lと同様にAIDによってDNA切断を受けた後の切断端のシナプス形成および組換え反応に不可欠であることを明らかにした。これらの知見はAIDの反応機構の解明とターゲットの同定に重要な貢献をする。
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Research Products
(7 results)