2013 Fiscal Year Annual Research Report
がん悪性形質を制御するNodal PointとしてのMT1-MMPの解析
Project/Area Number |
22220014
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
清木 元治 東京大学, 医科学研究所, 名誉教授 (10154634)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深田 聡 高知大学, 医歯学系, 助教 (80527599)
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Project Period (FY) |
2010-05-31 – 2014-03-31
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Keywords | MT1-MMP / がん細胞 / 浸潤 / 増殖 / HIF-1 / FIH-1 / Mint3 / リン酸化 |
Research Abstract |
MT1-MMPは細胞外ドメインにプロテアーゼ活性を持っており、発現細胞に近接する部位にある細胞外基質や膜タンパク質のプロセッシングに関与する。切断を受けたタンパク質は、切断部位に応じて本来の活性を失い、新しい活性を示すようになり、その結果の総体がMT1-MMPの生物活性に反映される。MT1-MMPの発現は、総じて細胞の接着を弱め、運動を促進し、増殖を促進するシグナル系を変化させる。一方で、細胞内ドメインは20アミノ酸の短い配列からなり、酵素活性は持っていない。以前の研究から、我々はMT1-MMPの細胞内ドメインが低酸素応答性転写因子であるHIF-1の活性化を促進することを見いだした。HIF-1は解糖活性を促進し、酸化的燐酸化を抑制するなど、細胞の代謝活性を細胞運動や増殖に有利な代謝状態に導く為に重要な役割を果たす。 HIF-1は、通常酸素濃度下で恒常的に転写され、翻訳されている。しかし、その遺伝子産物も恒常的に分解され、転写活性も抑制されている為に通常酸素濃度ではほとんど機能しない。低酸素では、分解が低下し、FIH-1を介した転写活性機能の不活化も解除されることによりHIF-1が機能するようになる。MT1-MMPの細胞内ドメインはFIH-1と相互作用することにより、近くに存在するMint3を使ってFIH-1を不活性化する。これは、HIF-1を通常酸素濃度下で制御する新しいパスウエイである。今年度の研究では、本パスウエイが細胞内のどのようなシグナル系と関係しているかを探る為に様々なシグナル系阻害剤をスクリーニングした。その結果、mTOR阻害剤がMT1-MMPによるHIF-1活性化を抑制することを見いだした。詳細な解析により、mTORはMint3をリン酸化し、MT1-MMPはリン酸化されたMint3を用いてFIH-1を抑制することを見いだした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] MT1-MMP-dependent control of skeletal stem cell commitment via a β1-integrin/YAP/TAZ signaling axis.2013
Author(s)
Tang Y, Rowe RG, Botvinick EL, Kurup A, Putnam AJ, Seiki M, Weaver VM, Keller ET, Goldstein S, Dai J, Begun D, Saunders T, Weiss SJ.
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Journal Title
Dev Cell.
Volume: 25(4)
Pages: 402-16
DOI
Peer Reviewed
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