2011 Fiscal Year Annual Research Report
ディジタルアーカイブを核とするコンテンツ情報基盤構築のための総合的研究
Project/Area Number |
22240023
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
杉本 重雄 筑波大学, 図書館情報メディア系, 教授 (40154489)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
逸村 裕 筑波大学, 図書館情報メディア系, 教授 (50232418)
永森 光晴 筑波大学, 図書館情報メディア系, 講師 (60272209)
原 正一郎 京都大学, 地域研究統合情報センター, 教授 (50218616)
佐々木 秀康 立命館大学, 情報理工学部, 准教授 (60383923)
|
Keywords | ディジタルアーカイブ / メタデータ / メタデータスキーマ / メタデータスキーマレジストリ / ディジタルコンテンツの長期利用 / ディジタルアーカイブ連携 / コンテンツアーカイブ / 情報学教育 |
Research Abstract |
現在までにディジタル情報資源の開発が進み,世界各国でディジタルアーカイブやディジタル出版の潮流が本格化しようとしている。本研究では,発信・出版から流通・保存までを見通したディジタルアーカイブ間の連携性を高めることを目的として,(1)ディジタルアーカイブ利用やコンテンツ流通を支えるメタデータ基盤を充実させること,(2)利用者のニーズや特性,アーカイブ運営のための知識やノウハウ等を理解し,それらを記述された知識とし,ネットワーク上でも共有可能にすること,(3)多様なディジタルコンテンツの長期にわたる利用性を確保することを研究課題として,異分野の研究者によるチームを構成し,総合的な研究を進めてきた。平成23年度は、平成23年3月の東日本大震災の影響を受け、当初計画の一部の変更を余儀なくされた。年度当初は前年度の繰越分と本年度計画分を並行して進めた。 本年度は、国立国会図書館のデジタル情報資源ラウンドテーブルや総務省の知のデジタルアーカイブに関する研究会のメンバーとの意見交換、平成23年12月のディジタルキュレーションシンポジウム(筑波大学主催)等の機会を利用して、ディジタルアーカイブに関する広い議論の場を持った。 本研究における直接的な研究成果としては、アーカイブ指向のメタデータに関する研究から、クラウド指向の保存のためのメタデータのモデル、アーカイブ指向のメタデータをタスクの観点からとらえなおしたモデルの提案等の成果を上げた。また、メタデータスキーマレジストリに関しては、本研究と並行するプロジェクトで開発したレジストリ(MetaBddge)を利用して、メタデータスキーマの収集提供等を進めた。また、平成24年2月に開催した全体研究集会では、研究協力者を含め20名以上が参加したほか、業績欄に示すように多くの研究発表を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の中心となるメタデータスキーマレジストリの利用はそれなりに進んでいる。今後、コンテンツの充実、利用性向上などが求められる。震災の影響などで、計画していた国際会議は開催できなかったが、それに代わる国内向けの会議の開催等を行った。研究者間の意見交換の方法、震災による環境変化などに対応した研究遂行等の面での反省点はあるが、これまでのところ研究成果は出すことができている。
|
Strategy for Future Research Activity |
本研究の推進には、異分野の研究者の連携とディジタルアーカイブに関連する実務コミュニティとの連携が重要であると考えている。当初計画においても、大学・研究所の研究者のみならず、研究協力者として民間の専門家を入れること、国立国会図書館等との連携を含めてきた。平成23年度においては、東北大学他による震災アーカイブや、総務省知のデジタルアーカイブに関する研究会等の活動が進んだ、平成24年度においてはこうした活動との連携を高め、本研究が進めるディジタルアーカイブに関する情報、メタデータ情報の利用性を高めていくことが重要であると考えている。
|
Research Products
(33 results)