2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22240029
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
竹村 彰通 東京大学, 情報理工学(系)研究科, 教授 (10171670)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | マルコフ連鎖モンテカルロ法 / トーリックイデアル / グレブナー基底 / 条件つき検定 / 超平面配置 |
Research Abstract |
本研究では平成24年度および繰越期間中に,研究代表者および連携研究者によって多くの研究成果を得た. 1) D加群理論の統計への応用 微分作用素を含む非可換なD加群の理論は,神戸大学の高山信毅教授のグループなどにより我が国でも理論的な研究が進展していたが,最近になってこの理論が確率分布の基準化定数や最尤推定値の数値的な評価に直接に応用できることが明らかとなってきた.このような応用は世界的にも始めてのものであり,我々はこの方法をホロノミック勾配法と名付けた.すでに,球面上の分布である Fisher-Bingham 分布、直交群上のフィシャー分布族,ウィシャート分布の最大固有根の分布論への適用をおこない,ホロノミック勾配法の有用性が明らかになりつつある. 2) マルコフ基底の複雑度の研究 マルコフ基底の研究においては,マルコフ基底の複雑度の決定が数学的に重要な問題で有り,特に2次の生成系を持たない問題では通常は複雑度の評価が困難となる.この問題に関しては,バーコフ多面体にともなうマルコフ基底が3次の生成系を持つことが Diaconis and Eriksson により2006年に予想されて,この予想に対して肯定的な証明を与えた. 3) 2005年にStudenyによって導入された imset の理論は確率分布のもとでの条件つき独立性の推論問題に対して,多面体論やグレブナー基底の理論が有効であることを明らかにした.本研究では,semi-elementary imset の性質や,elemenary imset のなす多面錐の性質をあきらかにした.
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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