2012 Fiscal Year Annual Research Report
人類の思想的営みとしての宗教遺産の形成に関する総合的研究 ―宗教遺産学の構築へ―
Project/Area Number |
22242003
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
上島 享 京都府立大学, 文学部, 准教授 (60285244)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山岸 常人 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00142018)
東 昇 京都府立大学, 文学部, 准教授 (00416562)
川分 圭子 京都府立大学, 文学部, 教授 (20259419)
眞壁 仁 北海道大学, その他の研究科, 教授 (30311898)
川瀬 貴也 京都府立大学, 文学部, 准教授 (30347439)
中 純夫 京都府立大学, 文学部, 教授 (50207700)
王 衛明 京都橘大学, 文学部, 教授 (50248613)
水本 邦彦 長浜バイオ大学, 公私立大学の部局等, 教授 (60108363)
阿部 泰郎 名古屋大学, 文学研究科, 教授 (60193009)
岡本 隆司 京都府立大学, 文学部, 准教授 (70260742)
上杉 和央 京都府立大学, 文学部, 准教授 (70379030)
井上 直樹 京都府立大学, 文学部, 准教授 (80381929)
上田 純一 京都府立大学, 文学部, 教授 (90176587)
藤本 仁文 京都府立大学, 文学部, 講師 (90580580)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 宗教遺産学 / 文化遺産 / 思想史 / 宗教思想 / 宗教儀礼 / 熊野 |
Research Abstract |
本研究課題は、「宗教遺産学」という新たな学問体系の構築を目標にかかげ、具体的な調査・研究を踏まえながら、その理論的な枠組を鍛えていこうとするものである。5年間の計画の内、3年目にあたる今年度は下記のことを実施した。 ① これまでの調査・研究の成果を集約して、中間報告として、平成25年2月16日に京都府立大学でシンポジウムを実施した。シンポジウムには研究代表者・分担者・連携研究者の大半が参加し、研究成果を報告した。その詳細は中間報告書としてまとめた。また、本研究課題の中間審査を兼ねて、研究組織外の研究者4名をシンポジウムに招聘し、我々の報告を聞いた上で、成果と課題に関するコメントを伺った(4名中2名よりコメントを原稿化してもらい、報告書に掲載した)。それにより、今後の課題も明確になった。 ② 「研究目的」に記した4つの課題((a)~(d))に関して、具体的な調査・研究を進め、その成果はシンポジウム・中間報告書に盛り込んだ。 ③ 研究組織全員による調査(熊野の宗教遺産調査)を行い、現地で具体的なモノに即した議論を行い、その成果は上島享・上杉和央編『熊野の信仰と景観―宗教遺産学の試み―』(京都府立大学文化遺産叢書第7集、京都府立大学文学部歴史学科、2013年)として刊行した。 ④ 研究組織全員による研究会を7回実施し、各自の研究成果を議論しあい、2月のシンポジウムにむけて、「宗教遺産学」に関する論議を深めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、中間報告を兼ねたシンポジウムを実施し、その成果を報告書にまとめることができた。その過程で、現在の成果と課題が明確になったことは大きな収穫といえる。さらに、『熊野の信仰と景観―宗教遺産学の試み―』が刊行できたことも重要な成果である。
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Strategy for Future Research Activity |
中間シンポジウムにさいして、研究組織外の研究者から得たコメントを踏まえて、良い点をより発展させ、課題を解決すべく努力をしたい。特に、最終年度のシンポジウムと報告書の刊行に向けて、研究成果を体系化していく段階へと進んでいきたい。
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