2010 Fiscal Year Annual Research Report
ヨーロッパ境界地域の歴史的経験とパトリア意識/市民権
Project/Area Number |
22242023
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
篠原 琢 東京外国語大学, 大学院・総合国際学研究院, 教授 (20251564)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 晋吾 一橋大学, 社会学研究科, 准教授 (50466421)
割田田 聖史 宮城学院女子大学, 学芸学部, 准教授 (20438568)
中澤 達哉 福井大学, 教育地域科学部, 准教授 (60350378)
戸谷 浩 明治学院大学, 国際学部, 教授 (00255621)
小山 哲 京都大学, 文学研究科, 教授 (80215425)
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Keywords | 境界地域 / 市民権 / 記憶 / 国民形成 / 愛国主義 |
Research Abstract |
初年度は、研究分担者間の分担と計画を調整するために、まず6月に準備会合を行った。本年度の中心課題は、国際文化研究所(クラクフ、ポーランド)、ルブリン・カトリック大学などとの共催で、国際移動セミナー「クラクフからヴィルニュスへ」を実施することであり、2010年8月23日から9月5日まで、計画通り、これを行った。セミナーは、国際文化研究所のヤツェク・プルフラ教授の全面的な協力の下に、同研究所をはじめ、ルブリン・カトリック大学、境界地域研究所(セイニ、ポーランド)、カウナス大学などの教員、研究員の参加を得て行われた。これを通じて、境界地域における複合的な政治・社会・文化意識、市民権・愛国主義の問題についての現地の研究状況が把握されただけでなく、過去の想起・記憶をめぐる状況について調査を深めることができた。また、二年次以降の研究推進のための国際的なネットワークを構築する基礎を築くことができた。活発な討論によって、研究分担者、セミナー参加者の間で、研究主題・方法についての共通理解を深められたことはいうまでもない。この成果を受けて、12月18日/19日には、彦根で研究合宿を行った。報告は以下のとおりである。吉岡潤:「ポーランド人民共和国(PRL)史の眺め方:体制転換後の研究史整理の試み」、池田嘉郎:「連邦制の比較におけるソ連邦」、篠原琢:「競合する愛国主義:プラハにおける劇場建設運動の事例から」、秋山晋吾:「18世紀のハンガリーにおける県議会の機能」、中沢達哉:「近世ハンガリー政治的人文主義の国家・祖国概念」、小山哲:「クレヴォ協定(1385年)とは何だったのか-ポーランド・リトアニア関係史の起点をめぐる論争から」
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Research Products
(27 results)