2011 Fiscal Year Annual Research Report
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22243017
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
中西 久枝 同志社大学, グローバル・スタディーズ研究科, 教授 (40207832)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大坪 滋 名古屋大学, 国際開発研究科, 教授 (40247622)
嶋田 義仁 名古屋大学, 文学研究科, 教授 (20170954)
伊勢崎 賢治 東京外国語大学, 地域文化研究科, 教授 (30350317)
北澤 義之 京都産業大学, 外国語学部, 教授 (90257767)
吉川 元 上智大学, 外国語学部, 教授 (50153143)
立山 良司 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工, 総合安全保障研究科, 教授 (20545818)
内藤 正典 同志社大学, グローバル・スタディーズ研究科, 教授 (10155640)
中村 覚 神戸大学, 国際文化学研究科, 准教授 (60359867)
末近 浩太 立命館大学, 国際関係学部, 准教授 (70434701)
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Keywords | トランスナショナル・イシュ / 中東の紛争防止 / 安全保障論 / 平和構築 / イスラーム主義・世俗主義 / リージョナル・ガバナンス |
Research Abstract |
本研究は3つの研究班から構成される。研究の総括的活動として、アッザム・タミーミー氏及びワリード・マフムード・アブデルナーセル氏の報告で国際シンポジウム「アラブの春と中東の民主化―イスラーム勢力の役割」(7月25日)、マラライジョヤ氏による国際会議「アフガニスタンの民主化と今後の課題―アフガン女性の視点から」〔2011年10月22日〕、石原陽一郎(世銀)氏による講演会「紛争脆弱国による援助の効率性―アフガニスタンを事例に」(12月8日)、中西による「なぜ今イランなのかーアラブの春とイラン・米国」(24年1月18日)を実施し、中東の劇的な変動を大局的に捉える研究を行った「紛争後の国家再建」班では、伊勢崎がアフガン情勢の変化とカシミール問題へのインパクト、研究協力者の石原が大坪と共同で脆弱国家アフガニスタンに対する援助の効率性について、立山は、体制移行国の安定化の課題、中東の変動に対するイスラエルの対応、シリア情勢が中東域内に与える影響について、それぞれ分析した。②「中東域内の国際協力」班では、エジプト、リビア、シリアなどの政治変動を分析し、内藤がイスラーム的公正を希求する運動のもつ原動力とトルコ型の民主化モデルのあり方について、末近がレバノン問題のおける下位の非国家アクターとして、ヒズボッラーの宗派横断的な「連携ポリティクス」について、北澤がシリア、レバノンのパレスチナ難民の生活実態の相違について、それぞれ分析した。地域機構の紛争解決能力については、嶋田がAUについて、吉川がグッドガバナンスとの関連でアセアン、AUのモデルを調査、分析した。③「ペルシャ湾の安定化」班では、中村がサウディアラビアの国内安定性の問題と対シリア外交の重要性、中西がイランの安全保障政策において対イラク政策、対アフガニスタン政策が、核開発問題をめぐる対米政策にどう連動しているかについて、分析した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(理由)22年度の予備調査を受け、23年度は本格調査の年度であったが、一部現地の治安情勢などの理由から現地調査を延期した地域があったが、最終的にはすべての調査を終了することができた。また、本格調査をもとにした研究成果は、徐々に出版されている。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度は、成果の公開の年度となっているため、研究成果の取りまとめと国際会議を研究計画通り実施する。その際、国際的研究連携を23年度よりいっそう進展させた環境で、国際会議を開催し、その成果を出版に向けて準備する。具体的には、中東諸国出身の研究者が参集しやすいイスタンブールにて1回、日本にて総括的な研究成果の公開としての国際会議を1回、計2回実施する。
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Research Products
(31 results)