2012 Fiscal Year Annual Research Report
光格子中超低温イッテルビウム原子気体を用いた量子凝縮相の研究
Project/Area Number |
22244050
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高橋 義朗 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (40226907)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 量子縮退 / BEC / フェルミ縮退 / レーザー冷却 / イッテルビウム |
Research Abstract |
まず、異重項遷移を用いたレーザー分光により、これまで研究が困難であった、常流動/モット絶縁体クロスオーバーの振る舞いを詳細に調べた。温度が十分低温の時には、原子集団の密度は高く、2重占有の割合も大きいが、温度が高くなるにつれて、2重占有の割合が減少することを、レーザー分光により明らかにすることに成功した。 また、1064nmと532nmの光格子、および直交する2つの532nmの光格子の干渉、をそれぞれ組み合わせた興味深い多重バンド構造をした光格子系を実現した。確認は、多重物質波干渉を観測することにより、行った。それぞれの光格子の強度をコントロールすることにより、様々な光格子系を準備することが可能になった。これらを組み合わせることにより、今後、Lieb格子を構成することが可能になり、平坦バンド強磁性等の興味深い物性を調べる理想的な系とすることができる。 さらに、基底状態と準安定状態との間の磁気フェッシュバッハ共鳴を発見し、それを原子間相互作用の異方性による、新しいメカニズムであることを突き止めた。174Ybボース同位体の場合には、さらに、角運動量が2以上の状態による、形状共鳴状態が、フェッシュバッハ共鳴の閉チャネルとなっていることを突き止めた。また、新たに、171Ybボース同位体においても、原子ロスの振る舞いから、磁気フェッシュバッハ共鳴を発見した。そして、ボース同位体の場合と同様に、高分解能レーザー分光により、定量的に散乱長の変化を調べた。これは、今後、異なる電子状態間のクーパー対の生成の形成により、非常に新規性の高いバーディーン・クーパー・シュリーファー状態を生成する可能性を示唆し、大変興味深い結果である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(29 results)