Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成田 吉弘 北海道大学, 大学院・工学研究院, 教授 (00137407)
小林 幸徳 北海道大学, 大学院・工学研究院, 教授 (10186778)
江丸 貴紀 北海道大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (30440952)
星野 洋平 北海道大学, 大学院・工学研究院, 助教 (90374579)
本田 真也 北海道大学, 大学院・工学研究院, 助教 (90548190)
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Research Abstract |
100kHzまでの高周波数帯域における周波数応答計測を実現するために,レーザー加振による加振力の大きさ,レーザーパワーと加振力との関係,および周波数特性を評価した.従来研究に対し,加振力および適用範囲の拡大,ならびに計測における精度向上を目指し,より高出力(最大850mJ)のレーザーで詳細な検討を行った.そして,レーザー加振・振動計測技術の体系化を図るため,これらの評価結果を整理した.計測およびデータの評価を行った結果,100kHz帯域での本手法の有効性が検証された.次に,レーザー加振力の周波数特性をパッシブに調節するために,レーザー被照射部にゴムやゲルの小片を取り付ける方法を検討した.また,レーザー加振力の大きさの調節を実現するためにレーザー被照射部に微少な水滴を付着させる方法を検討した.検討の結果,焦点距離とゲルの材質を変化させることにより加振力のパッシブ制御が可能であることがわかった.そして,水滴を付着させることで加振力を数十倍程度増幅(レーザー出力0.6J,水滴量が10μlの場合は約17倍)できることを確認した.さらに,周波数応答計測における力計測のセンサレス化を実現した.本手法の大きな特徴の一つが,計測における再現性が高いことである.つまり,レーザー照射による非接触加振のため,レーザーエネルギーで規定される加振力の大きさは常に一定となる.したがって,各条件で作用させ得る加振力の大きさを体系的に規格化することにより,計測における力計測のセンサレス化を可能にした.本技術により,計測対象の出力応答のみを計測するだけで,システムの周波数応答の獲得を可能とし,実験装置の簡略化および計測の高効率化を実現した.
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