2012 Fiscal Year Annual Research Report
サブ10ピコ秒時間分解能をもつ超高速電荷変調型撮像デバイスに関する研究
Project/Area Number |
22246049
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
川人 祥二 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (40204763)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 時間分解撮像 / イメージセンサ / 電荷排出制御 / バイオイメージング / 距離画像計測 / 蛍光寿命イメージング |
Research Abstract |
本研究では、極めて短時間のうちに生じる光の変化を画素単位で捉える高時間分解撮像デバイスを開発し、次世代バイオイメージング、超高分解能3次元計測に応用することを目的としている。この高時間分解撮像を可能にするピクセル内基本素子構造として、排出制御型電荷変調素子DOM (Draining Only Modulator)を提案し、その性能を試作により評価した。まず、DOM素子を用いて構成した蛍光寿命イメージセンサを細胞に対する蛍光寿命撮像を行い、2.5nsと10nsの蛍光寿命の差を明確に区別する蛍光寿命画像を得ることに成功した。また、素子の真性寿命の蛍光寿命計測に対する影響をデコンボリューションによって低減する方法を検討し、1nsの蛍光寿命に対しても高精度に計測できることが示された。さらに、ドレイン領域の電子が界面トラップによってすくいあげるられる効果により電荷オフセットが発生する現象に対する対策として、ドレインと排出ゲートの間に電位障壁を設ける構造を提案し、電荷オフセットを従来の1/3に低減できることを示した。DOM素子を用いたTOF3次元計測に対しては、極短時間パルスで発生する光電流波形の立ち上がり部のみに検出時間窓を設定して検出することで高分解能化を図る方式を考案し、実際の試作により、距離分解能300umが得られることが示された。これは、時間分解能2psに相当し、半導体素子を用いた時間分解撮像デバイスとしては、従来に比べて圧倒的に高い時間分解能を得ることができた。時間分解撮像を行うピクセル部からの信号を極低ノイズかつ広ダイナミックレンジで読み出すことができるA/D変換方式について検討し、試作により1電子のノイズレベルと、低変換ゲイン画素では、87dBの極めて広いダイナミックレンジが得られた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(29 results)