2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22247030
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
大野 茂男 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (10142027)
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Keywords | 癌 / 再生医学 / 細胞・組織 / シグナル伝達 / 発生・文化 |
Research Abstract |
PAR-aPKCシグナル複合体に含まれる未発表の新規分子群の解析等を通じて、上皮細胞の極性化と脱極性化における具体的な役割と分子機構を解析する。また、aPKCやPAR3の臓器特異的KOマウス、乳腺組織幹細胞のvivo増幅系、分離・同定・培養、vivo検定系を用いて、乳腺上皮幹細胞と神経幹細胞の自己更新の異常を見いだしており、その具体的な分子機構を詳細に解析した。更に、p53との関係を含めて、細胞死シグナル系との具体的な関係とその分子機構を解析した。 1)上皮細胞の極性化と脱極性化におけるPAR-aPKC系の具体的な分子機構の解析の一貫として、PAR3複合体、Lgl複合体の経時的プロテオミクスによる翻訳後修飾の網羅的解析を行った。さらに、Lgl複合体の新規構成因子を介した、細胞膜ドメイン崩壊の分子機構の解析を行った。 また、PAR-1のbasolateral膜ドメインの伸展を担う新規結合タンパク質、p250を介した、lateral膜ドメイン伸張の分子機構の解析を行った。 2)細胞増殖シグナル系とPAR-aPKC系との具体的な分子機構の解析の一貫として、PAR3複合体の新規分子ASPP2の解析を行った。多種の新規結合タンパク質を同定し、その中から数種の候補に絞り込んで、多面的な解析を進めた。Lglの上皮細胞増殖における役割の解析も進めた。 3)p53系とPAR-aPKC系との具体的な関係とその分子機構の解析の一貫として、マウスを用いた遺伝学的相互作用の解析を進めた。 4)組織幹細胞の自己更新・非対称分裂におけるPAR-aPKC系の具体的な役割とその分子機構の解析の一貫として、マウス乳腺上皮の幹細胞(幹細胞マーカーALDH1陽性細胞)におけるaPKC-PAR系の役割を明らかとした。さらに、aPKC-PARシグナル系による新規転写因子による抑制の分子機構を明らかとした。神経上皮細胞の運命決定におけるaPKC-PAR系の具体的な役割の解析の準備を進めた。
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Research Products
(29 results)
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[Journal Article] The co-expression of aPKCλ/ι and IL-6 in prostate cancer tissue correlates with biochemical recurrence.2011
Author(s)
Ishiguro H, Akimoto K, Nagashima Y, Kagawa E, Sasaki T, Sano J, Takagawa R, Fujinami K, Sasaki K, Aoki I, Ohno S, Kubota Y, Uemura H
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Journal Title
Cancer Science
Volume: 102(8)
Pages: 1576-1581
Peer Reviewed
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[Presentation] 細胞極性制御因子aPKCλによる上皮前駆細胞の増殖制御とその破綻2010
Author(s)
秋本和憲, 鄭允文, 長嶋洋治, 石黒斉, 佐々木和教, 金民大, 李斌, 角和卓, 谷口英樹, 野田哲生, 大野茂男
Organizer
第33回日本分子生物学会年会第83回日本生化学会大会合同大会
Place of Presentation
神戸ポートアイランド
Year and Date
2010-12-10
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[Presentation] 細胞極性によるHippo経路の抑制がマウス着床前胚における位置依存的な細胞分化をつかさどる2010
Author(s)
平手良和, 平原志乃, 井上健一, 中尾和貴, 鈴木厚, 秋本和憲, 大野茂男, 平井孝明, 千田和広, Marikawa Y, Vernadeth A, 佐々木洋
Organizer
第33回日本分子生物学会年会第83回日本生化学会大会合同大会
Place of Presentation
神戸ポートアイランド(ポスター発表)
Year and Date
2010-12-07
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[Presentation] 細胞極性によるHippo経路の抑制がマウス着床前胚における位置依存的な細胞分化をつかさどる2010
Author(s)
平手良和, 平原志乃, 井上健一, 中尾和貴, 鈴木厚, 秋本和憲, 大野茂男, 平井孝明, 千田和広, Marikawa Y, Vernadeth A, 佐々木洋
Organizer
第33回日本分子生物学会年会第83回日本生化学会大会合同大会
Place of Presentation
神戸ポートアイランド(口頭発表)
Year and Date
2010-12-07
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[Presentation] aPKC and IL-6 expression in prostate cancer tissues.2010
Author(s)
Ishiguro H, Akimoto K, Nagashima Y, Kagawa E, Sasaki T, Sano J, Takagawa R, Sasaki K, Fujinami K, Aoki I, Ohno S, Kubota Y, Uemura H
Organizer
The 69th Annual Meeting of the Japanese Cancer Association
Place of Presentation
Osaka International Convention Center
Year and Date
2010-09-24
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