2014 Fiscal Year Annual Research Report
ウォーカー循環系における大気振動と山岳の森林限界の形成
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22255002
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
北山 兼弘 京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (20324684)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蔵治 光一郎 東京大学, 農学生命科学研究科, 准教授 (90282566)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 生態学 / 植物 / 熱帯山岳 / エル・ニーニョ / 乾燥適応 / トライコーム / 森林限界 / 気象変動 |
Outline of Annual Research Achievements |
気象班は、ガラパゴス諸島イサベラ島とボルネオ島キナバル山において、最後の気象データ回収を行った。各山岳には、森林限界を挟んで下方から山頂までそれぞれ3台の気象測器を設置しており、これらの測器に記録されている気象データを回収し、これまでに蓄積された気象データと合わせて解析を行った。特に、南方振動係数(SOI)の振幅と、各山岳における相対湿度、蒸気圧、気圧、風速との関係について、気象学的な解析を行った。これらの結果に基づき、Walker循環とこれら山岳の気象の関係について考察した。 植生班は、ハワイ諸島ハワイ島のマウナ・ロア山の森林限界付近の疎林、森林限界下方の森林、森林限界上方の低木林の各点において、優占樹種ハワイフトモモの生理生態学的観測を行った。各地点において葉形質(LMAやトライコームの程度)の異なるハワイフトモモ個体を選び、携帯型光合成測定装置を用い個葉の光合成を測定し、光合成の水利用効率を明らかにした。葉の形質と光合成の水利用効率の関係について、集団内と集団間の2つの側面から統計的な解析を行い、沈降逆転層によって引き起こされる水ストレスが集団内の葉形質の収斂と標高間で見られる葉形質の分化にどのように作用するのかを考察した。また、ハワイ島ではハワイフトモモから遺伝解析用のサンプルを採集し、日本に持ち帰り、トライコーム量を決定する機能遺伝子について解析した。植生班は、さらにボルネオ島のキナバル山において、樹木限界付近に調査区を設置し、低木種Leptospermum recurvumに見られるトライコーム量の集団内多型について、生理生態学的な解析を行った。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)