2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22255004
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
吉村 仁 静岡大学, 創造科学技術大学院, 教授 (10291957)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
曽田 貞滋 京都大学, 理学研究院, 教授 (00192625)
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Keywords | 周期ゼミ / 周期性 / 素数周期 / 遺伝子導入 / 遺伝子浸透 / 分子系統解析 / 進化メカニズム / シミュレーション |
Research Abstract |
初年度は、6月に米国ポートランドで開催されたEvolution2010会議に参加・講演すると共に、会場にて、相手国である米国の共同研究者ら、John R.Cooley博士及びChris Simon教授と研究打合せを実施した。さらに、一部、収集したサンプルにより、分子系統解析を分担者曽田が着手した。9月末から、John R.Cooley博士が約2ヶ月半来日して、共同研究を発展させるとともに、次年度の発生における学術調査の準備を行なった。 John R.Cooley博士との共同研究においては、数理モデルによる17年周期と13年周期の個体群の交雑を解析した。この結果から、17年個体群に13年個体が一時的に少数移入するという遺伝子導入(広い意味では遺伝子浸透)において、13年が遺伝的に優性と仮定したとき、17年個体群は、周期以外の特徴を保持したまま、13年周期にスイッチすることを見出した。この現象は、適応度の優劣よりも遺伝的な優性・劣性の違いにより起こることを明らかにした。この成果は、学術雑誌PLoS ONEで掲載決定している。現在、さらに、配偶者選択が関与する場合を検証中である。 そのほか、応用として、熱帯雨林の共生過程、陸棲貝類の寄生ダニの存続性、トンボ類の多型の存続機構(成果に記載)、アユの採餌行動における個体群増減の履歴効果(成果に記載)など生活史の最適性、進化におけるメカニズムに関して、様々な展開を試みた。
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Research Products
(5 results)