2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22255004
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
吉村 仁 静岡大学, 創造科学技術大学院, 教授 (10291957)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
曽田 貞滋 京都大学, 理学研究院, 教授 (00192625)
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Keywords | 周期ゼミ / 周期性 / 素数周期 / 遺伝子導入 / 遺伝子浸透 / 進化メカニズム / 分子系統解析 / シミュレーション |
Research Abstract |
次年度は、4月下旬から6月下旬に米国ミズーリ州セントルイスに入国、中西部から南部・東部まで、13年ゼミの調査と標本サンプルの採集を実施した。相手国である米国の共同研究者ら、John R.Cooley博士及びChris Simon教授とイリノイ州南部で落ちあい、研究打合せを実施した。さらに、分担者曽田は昨年度開始した分子系統解析を続行した。 John R.Cooley博士との共同研究においては、数理モデルによる17年周期と13年周期の個体群の交雑を解析した。この結果から、17年個体群に13年個体が一時的に少数移入するという遺伝子導入(広い意味では遺伝子浸透)において、13年が遺伝的に優性と仮定したとき、17年個体群は、周期以外の特徴を保持したまま、13年周期にスイッチすることを見出した。適応度の優劣よりも遺伝的な優性・劣性の違いにより起こることを明らかにしたこの成果は、学術雑誌PLoS ONEで掲載された。現在、周期異性遺伝子が、非周期性遺伝子から進化するかを、コンピュータ実験で検証する予備実験をした。周期性が進化して固定する状況が見出されている。現在投稿準備中である。 そのほか、応用として、熱帯雨林の共生過程のモデリングを実行して現在投稿準備をしている。また、陸棲貝類の寄生ダニの存続性(投稿準備中)、周期植物といわれる沖縄のスズムシシソウの検証についての論文(PLoS ONE掲載)を発表、また、イースト菌の個体群動態における細胞死(アポトーシス)の発見(PLoS ONE掲載)、病原菌の蔓延防止のための予防・検疫の効果(成果に記載)など生活史の最適性、進化におけるメカニズムに関して、様々な展開を試みた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
学術調査は発生域全域をカバーして十分に調査できた。さらに、13年と17年の交雑モデルが掲載された。また、沖縄のコダチスズムシソウという6年周期で開花する植物の論文など計6通の論文が掲載された。他に2通の論文が受理されたが、そのひとつは、性比の最適性を絶滅可能性・確率から検証すると、幼児死亡率の高い性に性比が偏ることを明らかにした。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も学術調査を綿密に実施して、収集サンプルを集積していく。また、多方面から、進化メカニズムとくに、その中でもアリー効果に焦点を絞って、モデル化や理論展開を進める。研究上の問題点や変更はいまのところありません。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Combined effects of prevention and quarantine on a breakout in SIR model2011
Author(s)
Kato, F, Tainaka, K-i, Sone, S, Morita, S, Iida, H, Yoshimura, J
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Journal Title
Scientific Reports
Volume: 1
Pages: srep00010
DOI
Peer Reviewed
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