2012 Fiscal Year Annual Research Report
熱帯マメ科早生樹植林地における亜酸化窒素排出メカニズムの解明と抑制プロセスの探索
Project/Area Number |
22255008
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
太田 誠一 京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (10346033)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石塚 成宏 独立行政法人森林総合研究所, その他部局等, その他 (30353577)
武田 博清 同志社大学, 理工学部, 教授 (60109048)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 亜酸化窒素 / 早生樹植林 / 熱帯 / 温室効果ガス / 温暖化緩和 / アカシア / ユーカリ / 強風化土壌 |
Research Abstract |
近年、湿潤熱帯アジアでは増大するパルプ需要に答えるため大規模な植林事業が展開されており、こうした地域ではアカシア・マンギウム(以下アカシア)を代表とするマメ科早生樹が広く植栽される。しかし、アカシアは窒素固定樹種であるため成長が早い一方、土壌―植生系内を循環する窒素量が増大することで、亜酸化窒素(N2O)を通常の森林よりも多く排出することを明らかにしてきた。 本年度はN2O放出緩和オプションの提示を目的として、インドネシア南スマトラ州のる大規模産業植林地帯において、以下の研究を実施した。1)リン施用がアカシア林地からのN2O放出に及ぼす影響、2)リン施用を導入したアカシア植林施業の温暖化緩和効果の評価、3)アカシアに代えて非マメ科樹種のユーカリ・ペリタを導入した場合のN2O削減効果。 その結果、リン施用は植物根のない状態ではN2O排出を促進するが、アカシア根による養分吸収がある条件下では植物の窒素吸収を促進することで土壌からの亜酸化窒素排出を抑制する効果を持つことを明らかにした。またアカシア新植時からリン施用を行えば無施用区に比べ、土壌炭素の分解が促進される一方で、N2Oの発生抑制ならびに植栽木のバイオマス生産増によって、全体としては温暖化緩和効果が強化されることを明らかにした。更にアカシアに代えて植栽したユーカリ林では、少なくとも植栽後4年間は、明瞭なN2O発生抑制効果が確認されず、前植栽(アカシア)時に土壌中に蓄積された窒素がN2O発生を高く維持していたと推定した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(15 results)