2012 Fiscal Year Annual Research Report
身体的インタラクション・コミュニケーションの引き込みに基づく共感インタフェース
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22300045
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
渡邉 富夫 岡山県立大学, 情報工学部, 教授 (30167150)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | ヒューマンインタフェース / ヒューマンインタラクション / ヒューマンコミュニケーション / 身体的インタラクション / 身体的コミュニケーション / 共感インタフェース / コミュニケーション支援 / インタラクション支援 |
Research Abstract |
(1)アバタを介した合意形成対話を支援する音声駆動型身体的引き込み観客システム 実環境を模した仮想空間と表現性の向上したアバタを用いた身体的バーチャルコミュニケーションシステムを開発している。とくに、仮想観客として話者の発話に対してうなずきなどの引き込み反応を行う音声駆動型身体的引き込みオブジェクトとして、仮想空間内に自然に配置できる植物型オブジェクトと、間接的に存在を知覚させることができる影法師型オブジェクトを構築している。さらにこれらのオブジェクトを身体的バーチャルコミュニケーションシステムに導入することによって音声駆動型身体的引き込み観客システムを開発し、対立する主張を収束させる合意形成対話実験により、開発したシステムの有効性を示している。本研究の成果は、アバタを介した合意形成対話において、音声駆動型身体的引き込み観客システムを使用することで、対話者の発話・主張を促進して肯定的な意味を与え、意見の収束方向や評価に違いが誘発されることを示したことにある。 (2)対話者顔方向検出に基づく自己キャラクタ対面合成による実映像対話システム 相手映像に自己の代役となる音声駆動型身体的引き込みキャラクタInterActorを仮想的に重畳合成した実映像対話システムE-VChatを開発している。とくに、画像処理により対話者の顔方向を検出することで、非拘束で対話者の頭部動作を自己キャラクタに反映するE-VChatシステムを開発している。さらに、対話相手が不特定の方向から自己を撮影している場合においても、自己キャラクタを相手の視線の先に自動で配置することでインタラクション把握を支援する手法を提案し、コミュニケーション実験により、開発したシステムの有効性を示している。本研究の成果は、様々なコミュニケーション場面での実映像対話においてシステムのインタラクション支援効果を示したことにある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
身体的インタラクション・コミュニケーションの引き込みに基づく共感インタフェースの基盤となるシステムを開発展開し、その有効性を評価することで、更なるシステム開発を進めており、共感インタフェースの研究開発に向けておおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、研究室でのシステム開発・モデル実験だけでなく、開発したシステムを実演展示等で学会はもちろん広く社会に公開することで、一般の人々からのフィードバックも大事にして研究開発を推進する。
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Research Products
(37 results)