2010 Fiscal Year Annual Research Report
個性や年齢等の特徴を忠実に表現可能な顔分析・合成モデルの構築
Project/Area Number |
22300070
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
森島 繁生 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (10200411)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 和幸 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (80130524)
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Keywords | コンピュータビジョン / デジタルヒューマンモデル / 画像情報処理 |
Research Abstract |
顔写真からの3次元構造復元と個性を表現可能な表情筋シミュレーションモデルの構築に向け、平成22年度は主として、顔面形状およびテクスチャのデータベース整備とその分析手法の検討を進め、任意の顔形状を複数のキーとなる形状のブレンドによって表現するシステムの構築を進めた。さらに経年変化や男女差などを反映した顔表現モデルを構築した。 まず、顔合成手法の検討を行った。レンジスキャンデータに基づいて生成された正確な3次元形状と正面顔テクスチャを有する個人顔モデルに対し、3次元形状とテクスチャの双方に年齢特徴を加えた年齢変化顔の合成手法を検討した。その手法とは、まず、被験者の年齢に基づき3次元顔形状データと正面顔テクスチャを分類し年齢別顔データベースを構築する。次に、データベース中の3次元顔形状データから学習される年齢特徴ベクトルを入力顔に付加することで、3次元顔形状を変化させたい年齢へと変換する。また、入力顔に対し、入力顔が属する年代の平均顔テクスチャの輝度値とターゲットとなる年代の平均顔テクスチャの輝度値との差分を加えることにより、テクスチャをターゲットの年齢へ変換する。最後に、両者を統合することにより年齢変化顔を合成する。この手法により、年齢変化に伴う3次元形状変化、および、しみ・しわ等の表現を可能とした。さらに、3次元の顔モデルを構築する手法の検討も行った。従来研究では鼻の高さや頬部分の凹凸の個人特徴を忠実に再現出来ないという問題点があった。そのため、顔向きを変化させて撮影した複数枚の画像を入力として、各画像から構築される3次元顔モデルを顔の部位ごとに最適な重みを与えて統合することで、より本人らしい3次元顔モデルを生成する手法を提案した。本手法をオープンテストによって評価した結果、従来手法と比べて,特に鼻や口領域に関して、精度の向上を確認することが出来た。 なお、平成22年度事業を繰越し、震災により中止となった当初参加を予定していた学会に代わりNICOGRAPHへの参加を行い、さらに追加の評価実験を実施した。
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Research Products
(6 results)