2011 Fiscal Year Annual Research Report
個性や年齢等の特徴を忠実に表現可能な顔分析・合成モデルの構築
Project/Area Number |
22300070
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
森島 繁生 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (10200411)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 和幸 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (80130524)
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Keywords | コンピュータビジョン / ディジタルヒューマンモデル / 画像情報処理 / 顔形状3次元復元 / 年齢変化シミュレーション / 表情合成モデル |
Research Abstract |
顔写真からの3次元構造復元と個性を表現可能な表情筋シミュレーションモデルの構築に向け、平成23年度は、顔面形状およびテクスチャのデータベースに基づき、顔の3次元形状を精度よく推定する方式の開発、また経年変化や男女の差、体調などを反映することのできる顔表現モデル構築について検討をさらに進めた。 まず、顔形状復元については、顔動画像を利用できるように研究を発展させ、顔の方向を任意に変化させるビデオ映像から、顔の3次元形状を推定する方式を新たに開発し、高速かつ極めて精度の高い顔の3次元形状復元方式の開発に成功した。これは、昨年までの正面テクスチャの情報に加えて、ビデオ画像中で追跡された顔の28点の特徴点に対してストラクチャフロームモーションの手法に基づき、この3次元情報を制約として加えることによって、精度の向上を実現した。28点の3次元座標、正面顔画像からの89点の2次元座標、そしてデータベースにより計算された顔らしさの尤度、これらを考慮したエネルギー関数を最適化することによって、高精度の3次元形状復元を実現し、評価実験の結果細部に渡る個人の特徴再現が実現できた。 次に、顔合成手法については、テクスチャ情報に対するパッチタイリング手法を、独自に開発することによって、オリジナルの顔画像の印象をデータベース中に存在する顔画像の部分情報の組み合わせによって再現する手法を開発した。これにより、顔画像の高い品質を保ったまま、本人の年齢変化に対応したテクスチャ合成を可能にした。 また顔3次元形状のデータベースを併用することによって、推定された顔写真に相当する3次元形状の部分パッチを並べていくことによって、顔の3次元形状復元も実現できる方式を開発した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
顔形状の3次元復元では、高い精度の復元性能を実現している。また顔合成においてはクオリティの高い表情合成手法を独自に考案した。これらの結果は、学会でも高く評価されている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、表情変化した場合の3次元形状復元にチャレンジする。また、顔の対応点探索問題が、根本的な課題として残されている。顔の向きの変化や表情変化に対して、ピクセル単位での対応点探索が実現できればさらに性能向上を実現できる。また、顔データベースの位置合わせ方式も、個人間での対応点問題が未解決であり、これが実現できれば、ピクセル単位でのテクスチャ処理が実現できるため、さらに高い性能が実現できる。この実現のために最適な手法は何かについて、今後検討を進めていく。
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Research Products
(6 results)