2013 Fiscal Year Annual Research Report
器械出し看護師ロボットにおける中枢神経系と末梢神経系の構築と統合に関する研究
Project/Area Number |
22300181
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
宮脇 富士夫 東京電機大学, 理工学部, 教授 (50174222)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福井 康裕 東京電機大学, 理工学部, 教授 (60112877)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 知能ロボティックス / 外科 / モデル化 / 手術支援 / 看護師ロボット / トロカール・カニューレ / RFID手術器具使用情報自動取得サブシステム / RFID手術器具トレイ・サブシステム |
Research Abstract |
1)鏡視下手術の手術野における手術器具使用情報自動取得サブシステムの発展:トロカール・カニューレ(TC)に内蔵させるRFIDアンテナは構造的にTC全周を覆えていず、言わばわずかな“隙間”があり、金属製手術器具シャフトに貼付したフィルム状のRFIDタグがこの“隙間”に正対すると読み取りが不安定になる欠点があった。そこで、アンテナ導線の線径を0.2 mmから1.0 mmに太くすることによって、前記の読み取りが安定化するかどうか検討した結果、RFIDタグがどのような位置になっても安定的な読み取りが可能となった。 2)手術器具の位置情報取得と個別認証が可能な器具トレイ・サブシステムの開発:本手術器具トレイはRFID技術を使用しており、アンテナ部分は10 x 40 cmのアンテナを40個縦に並べ、それらに重ねるように同じアンテナを横に40個並べた構造になっている。問題点は個々のアンテナが隣接しているために発生するクロストークであった。そこで、線径を0.2 mmから0.1 mmに太くすることによってどのような影響が出るのか検討した。その結果、線径0.2 mmの場合は期待通りの読み取りが可能であったのはアンテナ間距離が14 mm以上であったが、線径1.0 mmの場合ではアンテナ間距離が2 mm以上で正確な読み取りが可能となり、アンテナ導線の線径がクロストーク防止に大きな要素を占めることが分かった。 3)内視鏡画像のリアルタイム解析:内視鏡画像のリアルタイム解析を可能にすべく、種々の波長の光に対するウサギ腹部臓器表面の反射特性を検討した。反射特性は分光測定と不可視光ビデオカメラ撮影の2つの手法で評価した結果、分光測定結果と不可視光ビデオカメラの画像解析の両方ともに、単独の波長、あるいは複数の波長によって、ウサギの腹部臓器の同定が可能であることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Uppaal TAとC++言語との間で信号の遣り取りを可能にさせる(SNRの中枢神経系と末梢神経系をつなぐ)ソフトウェアであるDTRONの開発に成功したので、本研究の最重要課題が達成できたことになり、研究は順調に進展していると判断した。因みに、Uppaal TAとC++言語との間の信号伝達時間は現状では約0.7 msであり、ヒトの神経細胞間の信号伝達時間である約0.5 msにほぼ匹敵する値となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
手術器具の位置情報取得と個別認証が可能な器具トレイ・サブシステムの開発の問題点である隣接するRFIDアンテナのアンテナ間のクロストークは、アンテナ線径を太くすることで大幅に改善されたが、まだ器具トレイ上の空間分解能は1×1 cmに到達していないので、更なるクロストーク防止あるいは軽減策を重点的に検討する。
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Research Products
(1 results)