2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22300203
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
児島 宏明 独立行政法人産業技術総合研究所, 情報技術研究部門, 主任研究員 (80356980)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐土原 健 独立行政法人産業技術総合研究所, 情報技術研究部門, 研究員 (90344168)
佐宗 晃 独立行政法人産業技術総合研究所, 情報技術研究部門, 研究員 (50318169)
井上 剛伸 国立障害者リハビリセンター(研究所), 福祉機器開発部, 部長 (40360680)
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Keywords | 福祉工学 / 高齢者支援 / 見守り / 音響センサ / マイクアレイ / 音響イベント認識 / データマイニング / 異常検出 |
Research Abstract |
独居高齢者の安全な生活を支援するために、音響的なセンサに基づく見守り技術の研究開発を行っている。その手法として、日常生活における音響イベントを独自の符号に変換し、その時系列パターンからのデータマイニングにより生活状況を判定するアプローチを採っている。3年計画の2年目にあたる本年度は、以下の研究を行った。音響センサとして、マイクアレイを用いた小型の音源到来方向推定装置を試作した。正方形の4隅にシリコンマイクを配置し、dsPICマイコンによりリアルタイムで音の到来方向を推定して結果を無線で送る。これを4組使用して音源位置を3次元で定位可能なシステムを構築し、評価実験を行った結果、平均定位誤差として36平米の範囲では約56cm、16平米では約35cmの精度が得られた。また、センサから得られた音響信号から音響イベントを抽出するために、広範囲な対象を扱えるように記述方式を見直し、弁別的特徴に基づく音響的素性記述法とそれに対応する特徴抽出法を提案して、実データに適用した。また、従来法では識別が困難な戸の開閉など長時間にわたる特徴的な時間変化パターンを有する環境音を、DPを用いて識別する手法を開発し、平均95%の識別精度を確認した。また、月単位の長期間にわたる時系列パターンからの異常検出法を検討するために、独居高齢者宅の焦電センサ出力からなる公開DBを利用して、部分系列の頻度の類似性に基づくカーネルセグメンテーションアルゴリズムにより、睡眠、起床、食事といった生活行動が教師データなしに分割可能であることを確認した。さらに、より実際の居住空間に近い環境で検証するために、模擬居室で調理等を行ってデータを収録し実験に利用した。その際に、国立障害者リハビリテーションセンターにおける高齢者介護やリハビリの知見に基づいて内容を検討するとともに、今後計画する実際の住居での生活音データの収録方法に関して立案を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
音響的見守りのための要素技術となる音響センサ、音響イベント抽出手法、異常検出手法などの開発は、いずれもおおむね計画通り順調に進展している。来年の最終年度に向けて実環境での実験の準備も進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、実生活環境における状況をより詳細に把握できるように、歩行音による動線の検出や、音響イベント検出、異常検出手法の開発と改良を進めるとともに、実生活環境での検証実験を行う。
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Research Products
(2 results)