2012 Fiscal Year Annual Research Report
中国・内モンゴル自治区におけるバイシンの間取りの変容に関する研究
Project/Area Number |
22300253
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
中山 徹 奈良女子大学, 生活環境科学系, 教授 (60222171)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増井 正哉 奈良女子大学, 生活環境科学系, 教授 (40190350)
武藤 康弘 奈良女子大学, 人文科学系, 教授 (80200244)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 中国 / 内モンゴル / 住宅 / 間取り |
Research Abstract |
平成24年度は主に以下の調査研究を行った。 (1)中国内モンゴル自治区通遼市の住宅実態調査。内モンゴル自治区の典型的な半牧半農地域である通遼市で固定家屋の状況、間取り、屋外空間の利用状況、増改築の状況、部屋の利用状況などについてヒヤリング及び実測調査を行った。把握したのは、間取りの変化、主な部屋の利用状況、主な生活設備の状況、生業の状況、母屋との関係で屋外利用の状況、母屋以外の家屋とその利用状況などである。 (2)中国内モンゴル自治区赤峰市の住宅実態調査。内モンゴル自治区の典型的な半牧半農地域である赤峰市で固定家屋の状況、間取り、屋外空間の利用状況、増改築の状況、部屋の利用状況などについてヒヤリング及び実測調査を行った。把握したのは、間取りの変化、主な部屋の利用状況、主な生活設備の状況、生業の状況、母屋との関係で屋外利用の状況、母屋以外の家屋とその利用状況などである。 (3)中国内モンゴル自治区アラシャン盟の住宅実態調査。内モンゴル自治区の典型的な沙漠地域であるアラシャン盟で固定家屋の状況、間取り、屋外空間の利用状況、増改築の状況、部屋の利用状況などについてヒヤリング及び実測調査を行った。把握したのは、間取りの変化、主な部屋の利用状況、主な生活設備の状況、生業の状況、母屋との関係で屋外利用の状況、母屋以外の家屋とその利用状況などである。 (4)その他。①中国上海市に移り住んだモンゴル族の住宅調査。中国最大の都市で生活するモンゴル族が、どのような住宅で暮らしているか、モンゴル族の伝統的な暮らしをどのように引き継いでいるかを把握するため、現地の研究者と調査の可否について打ち合わせを行った。②中国福建省における伝統的家屋の利用状況調査。内モンゴル自治区の伝統的家屋の継承状況と比較分析を行うため、福建省の土楼を対象にその利用状況などを調査した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
中国内モンゴル自治区を気候、風土などからホロンバエル、通遼・赤峰、シリンゴル、オルドス、アラシャンの5地域に分けた。各地域の調査状況は以下の通りであるが、内モンゴル草原、沙漠地域のうちおおむね三分の一程度の調査が終了したと判断できる。 (1)アラシャン。アラシャンをさらに沙漠地域、草原地域、山間・丘陵地域、河川地域の4地域に分け、前2者については住宅調査を終了した。 (2)通遼・赤峰。通遼・赤峰をさらに半牧半農地域、牧畜地域、農業地域の3地域に分け、半牧半農地域については住宅調査を終了した。 (3)シリンゴル。シリンゴルをさらに東、北、西の3地域に分け、前2者については住宅調査を終了した。 (4)ホロンバエル。ホロンバエルのうち、典型的な草原地域を一つ選び、準備調査を終了した。
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Strategy for Future Research Activity |
中国内モンゴル自治区を気候、風土などからホロンバエル、通遼・赤峰、シリンゴル、オルドス、アラシャンの5地域に分けた。平成25年度は下記の地域を対象に現地調査を進める予定である。 (1)アラシャン。アラシャンをさらに沙漠地域、草原地域、山間・丘陵地域、河川地域の4地域に分け、前2者については住宅調査が終了している。今年度は河川地域で調査を進める。 (2)通遼・赤峰。通遼・赤峰をさらに半牧半農地域、牧畜地域、農業地域の3地域に分け、半牧半農地域については住宅調査が終了している。平成25年度は牧畜地域で調査を進める。 (3)ホロンバエル。ホロンバエルのうち、今年度は平成24年度に準備調査を行った地域で本格調査を実施する。 (4)その他。①中国の伝統的な家屋が現存している地域として福建省と新疆ウイグル自治区を取り上げ内モンゴルとの比較調査を進める。福建省については平成24年度に調査が終了したため、その分析を行い、今年度は新疆ウイグル自治区で比較調査を進める。②上海におけるモンゴル族の居住環境調査。平成24年度までに現地研究者と調査の可能性を検討してきた。今年度も調査の可能性について検討し、可能な範囲で実施する。 (5)平成24年度までの調査および平成25年度の調査を踏まえ、全体をまとめる。
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Research Products
(3 results)