Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長崎 栄三 静岡大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (50141982)
久保 良宏 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (80344539)
山口 武志 鹿児島大学, 教育学部, 教授 (60239895)
清野 辰彦 山梨大学, 教育人間科学部, 准教授 (00550740)
青山 和裕 愛知教育大学, 教育学部, 講師 (10400657)
松嵜 昭雄 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (10533292)
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Research Abstract |
本研究の目的は,わが国の子どもに,社会的文脈における問題場面で数学を用いて意志決定する力を育成することを意図し,そのための教材並びに授業,その力を評価するための課題,教師向けワークショップ等に関する枠組みの構築とモデルの開発をし,その有効性について実証的に検討し,学校数学の改善に資する提言を行うことである。初年度である平成22年度は,第一に,認知心理学における「意志決定」研究を参照し,社会的文脈における問題場面で数学を用いて意志決定するプロセスを「数学的判断プロセス」として規定した。第二に,イングランドの,「プロセススキル」の育成を意図して作成された,デジタル数学教材"Bowland Maths."に注目し,詳細に分析するとともに,イングランドにおいてBowland Maths.ディレクターに対するインタビュー,それを用いた授業調査,並びに,教師や生徒へのインタビュー調査を実施した。また,日本において,研究協力者がその教材の一つを用いた実験授業を行った。このような教材は,わが国に例がなく,日本の算数・数学教育にとって有益な示唆が得られており,この成果の一部をwebページで公開した。第三に,日本の子どもの数学的判断に関する様相を明らかにするための調査を企画し,調査問題を開発した。そして,予備調査を行い,その結果をもとに調査問題を修正し,確定した。小学生,中学生,高校生,大学生に対する調査の実施とその結果の分析が次年度の課題となっている。
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