2012 Fiscal Year Annual Research Report
不活化ウイルス粒子による癌治療臨床研究を基に機能補充した多角的癌遺伝子治療の開発
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22300339
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
金田 安史 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10177537)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
種村 篤 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50457016)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | HVJ / 癌 / 抗腫瘍免疫 / アポトーシス / 核酸医薬 / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
我々はベクターとして開発した不活性化Sendai virus粒子(HVJ-E)に多彩な抗腫瘍活性があることを見出した。本研究では、HVJ-Eの抗腫瘍効果のさらなる治療効果増強のため、HVJ-Eに搭載すべき治療分子を検討し、様々な腫瘍モデルを用いてその効果を検証して、転移や再発を抑制できる新たな遺伝子治療法の開発をめざしている。Interferon-beta, GM-CSF, IL-2などのサイトカイン遺伝子の中で、IL-12遺伝子封入HVJ-Eがマウスメラノーマ腫瘍モデルでもっとも顕著な腫瘍抑制効果を示した。これをもとに、IL-12遺伝子ではなく、IL-12蛋白質をエンベロープ表面に持つHVJ-Eを作成し、全身投与を可能にするため、赤血球凝集活性をもつHN蛋白質を欠損させた高機能化HVJ-Eの作製に成功した。このIL-12結合HVJ-Eはinterferon-gammaを脾臓細胞や樹状細胞から産生させることができた。HVJ-E単独ではinterferon-gammaの産生が見られない。この高機能化HVJ-Eをマウス腫瘍モデルに局所注入すると腫瘍消失マウスが35%の確率で得られた(HVJ-E単独では5%)。メラノーマに対するCTLの活性化も増強された。この抗腫瘍免疫の活性化には、CD4は不要であり、CD8とNK細胞が関与メラノーマ細胞を尾静脈から導入して肺に播種させた転移モデルを作成し、5日後に高機能化HVJ-E, HVJ-E単独、IL-12単独を3回投与したところ、高機能化HVJ-Eにより有意差をもって転移巣の抑制が引き起こされた。高機能化HVJ-Eを投与した肺組織ではinterferon-gammaとNKG2Dの発現が有意に亢進し、メラノーマに対するCTLの誘導が増強された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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