2012 Fiscal Year Annual Research Report
超高温高圧水蒸気爆砕を用いたセルロース系バイオマスの総合的有用製品化
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22310048
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
中村 嘉利 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (20172455)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 明彦 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (20155360)
佐々木 千鶴 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 助教 (50452652)
小林 史尚 金沢大学, 自然システム学系, 准教授 (60293370)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | セルロース / リグニン / 同時糖化発酵 / エポキシ樹脂 |
Research Abstract |
種々の水蒸気爆砕処理条件(蒸煮圧力25, 35, 45 atmおよび蒸煮時間5, 10, 15分)によりスギ間伐材チップ(縦4 cm×横3 cm×厚0.2cm)を処理し、まず水で抽出し、可溶性糖を含むろ液とセルロースやリグニンを含む残渣に分離した。さらにその残渣をメタノールにより抽出し、メタノールに可溶化した低分子量リグニンとセルロースや高分子量リグニンを含む残渣に分離した。爆砕物100 gから得られる低分子量リグニンが最大量(17.5 g)得られたのは、水蒸気圧力45 atm、蒸煮時間5分で処理した場合であった。また、メタノール抽出残渣にセルロース分解酵素を添加し、生成されるグルコース量を定量したところ、水蒸気圧力40 atm、蒸煮時間5分の処理条件で爆砕物100 gあたり46 g、また、水蒸気圧力45 atm、蒸煮時間5分では42 gが得られることがわかった。得られる低分子量リグニンおよびグルコースが共に多く得られる条件、すなわち水蒸気圧力45 atm、蒸煮時間5分をスギのチップの最適処理条件と決定した。得られた最適水蒸気爆砕処理条件により処理したスギチップのメタノール抽出残渣を用い、セルロース分解酵素とエタノール発酵酵母を同時に添加した同時糖化発酵を行ったところ(基質濃度100 g/L)、基質100 gから24.2 gのエタノールが得られた。さらに、得られたスギチップ由来の低分子量リグニンを用い、エポキシ化反応条件を検討した。付加反応温度100℃、反応時間は2時間、相関移動触媒をTBACを用いることでエポキシ当量211 g/eqのエポキシ樹脂を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)