2012 Fiscal Year Annual Research Report
粒子径を制御したイカ墨を用いる色素増感太陽電池の研究
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22310072
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Research Institution | Hakodate National College of Technology |
Principal Investigator |
上野 孝 函館工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (10310963)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湊 賢一 函館工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (40435384)
松浦 俊彦 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (50431383)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 太陽電池 / ナノ材料 / イカ墨 / 廃棄物再資源化 / 農林水産物 / バイオテクノロジー |
Research Abstract |
本研究では、約300 nmと1 nmに粒子径を制御したイカ墨を用いる色素増感太陽電池の研究を行った。当該年度では、特に大きい粒子、すなわち精製イカ墨粒子の色素増感太陽電池への利用について検討し、以下のような成果が得られた。 昨年度の研究で、300 nmのイカ墨粒子を酸化チタン電極の多孔性を高めるための増進剤として利用することに成功した。スクリーン印刷法を用いて、酸化チタンペーストにイカ墨粒子を混合したペーストを透明電極上に積層して、450℃で焼成すると白色の酸化チタン電極に変化し、イカ墨粒子が分解蒸発した。それと同時に、酸化チタン電極の表面粗さが増大した。これはイカ墨粒子が酸化チタン電極の多孔性を高める増進剤として効果があることを示唆していた。得られた知見はまったく新しい試みであったため、さらに研究を進め、焼成した酸化チタン上のイカ墨粒子の立体的な大きさ、すなわち幅と高さを求めるために、雲母上でイカ墨粒子を乾燥させ、原子間力顕微鏡(AFM)で測定した。その結果、粒子の高さは幅よりもかなり小さいことが判明し、雲母と接触しているイカ墨粒子の部分は切り取られたようにへこんでいる半球体であることが推測された。そのような半球体を表す式に得られたデータを当てはめることにより、粒子と雲母が接触している部分の直径を導き出し、実際にAFMで得られたデータとほぼ一致していることを明らかにした。主に使用したイカ墨はアカイカのものであったが、コウイカの墨でも同様な結果が得られた。また、乾燥状態で得られたこれらのデータから、水に分散した状態の粒子径を推定することにも成功した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)