2012 Fiscal Year Annual Research Report
環境感受性色素による生体膜界面水素イオン濃度・膜電位の同時近接場光学計測法の開発
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22310078
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
梅田 倫弘 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60111803)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 善浩 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10223843)
岩見 健太郎 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80514710)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 近接場光学顕微鏡 / 蛍光色素 / ミトコンドリア / pH / ネクローシス / 多光子吸収 / フェムト秒レーザー / プロトンポンプ |
Research Abstract |
本研究では、酸化ストレスによるネクローシスがミトコンドリア内膜の水素イオン濃度の勾配形成能の低下で生じることを証明するために、二光子吸収励起レシオ計測蛍光近接場光学顕微法(TARF-SNOM)を開発することを目的とし、以下の知見が得られた。 (1) フェムト秒短パルスレーザーをプローブに入射させ環境感受性色素内における出射端での光非線形光学現象による2倍波光(波長400nm)が誘起されることを確認するとともに、これによる蛍光レシオ応答を測定し、YAGレーザーにおける校正結果と同様の結果を得た。これにより、本提案手法がフェムト秒短パルスレーザーでも使用可能であることが証明された。また、その蛍光の2波長強度比(FIR)からpHが算出可能であることを示し、さらにそのFIRが従来法によるpH測定と比べて相関係数0.984で非常に高い相関を持つことを示した.(2)pH値に対するFIRの標準偏差が0.0002~0.004と非常に小さく,計測したFIRから正確なpHが算出できることを明らかにした.(3)HCL溶液の添加によるプロトン注入によって時間的なpH変化を観測することで、開発した装置が0.1 sの時間分解能を持つことを明らかにした.(4)開発したTARF-SNOMによってミトコンドリアの活性をpHを介して評価することに成功するとともに、異なるミトコンドリア密度でpH変化量の違いを観測することに成功した.(5)光ファイバープローブのミトコンドリア近傍への位置決めを実現させるために、膜電位感受性色素蛍光検出による位置決め技術を開発し、その有効性を確認した。 以上の結果から,TARF-SNOMによってミトコンドリア活性評価が可能であることが示すことができた.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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