2010 Fiscal Year Annual Research Report
廃棄物系・未利用バイオマスのエネルギー連携型地域循環共生システムの構築
Project/Area Number |
22310087
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
古市 徹 北海道大学, 大学院・工学研究院, 教授 (90127134)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 一英 北海道大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (70292050)
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Keywords | バイオマス利活用 / 食品廃棄物 / バイオガス化 / 事業化 / エネルギー回収 / 動脈静脈連携 / エネルギー効率 / 規模設定 |
Research Abstract |
本研究は、申請者が提唱してきた北海道バイオコミュニティ開拓構想(ABC開拓構想;詳細は後述)を実現するために、石狩湾新港の工業団地を対象に、廃棄物系・未利用バイオマスのエネルギー連携型地域循環共生システムの構築を行うことを最終目的としている。 今年度は、特に石狩湾新港地域でのバイオガス化システムの事業化に向けて、排出者の協力度と賦存量から、特に施設の規模設定のために重要な食品廃棄物(一般廃棄物を対象)の収集量を推定する手法を提案し、その収集量に与える影響要因を明らかにすることを目的とした。本手法では、選択問題によく用いられている2項ロジットモデルを、食品廃棄物の分別排出行動に適用し協力度を算出することを試みた。また,排出者の意向を反映した精度の高いモデルの構築を目指し。分別排出協力への影響要因を抽出した後に選好調査を実施する2段階の調査を行った。その結果,石狩湾新港地域で72[t/日]の食品廃棄物が収集可能と推定された。また、家庭では「処理手数料」が、小売業・飲食業では「分別精度」が収集量に大きな影響を及ぼすことを明らかにした。 また、対象地域の食品廃棄物(産業廃棄物)の内、バイオガス化可能と思われる現在未利用の食品廃棄物を特定し、混合バイオガス発生特性を解析した。その結果、脂質の多い場合、BG発生量は多いが発生速度は遅いなど、炭水化物、タンパク質、脂質の指標でBG発生速度や量を把握できる可能性を示した。 来年度以降は発生したバイオガスの利用方法、液肥処理やリサイクル方法を検討し、システム全体の事業採算性の評価に基づく実行可能性評価を行う予定である。
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Research Products
(4 results)