2012 Fiscal Year Annual Research Report
包括的天然物化学の展開による高機能低分子資源の創出
Project/Area Number |
22310133
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
石橋 正己 千葉大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (90212927)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒井 緑 千葉大学, 薬学研究科(研究院), 准教授 (40373261)
當銘 一文 千葉大学, 薬学研究科(研究院), 助教 (80563981)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 薬学 / 有機化学 / シグナル伝達 / 植物 / 生理活性 |
Research Abstract |
当研究室に保有する天然物抽出エキスコレクションを用いて,TRAIL,ウィント,ヘッジホッグ等のシグナル分子を標的とした天然物の探索を行った. 1.TRAIL耐性胃がん細胞に対する耐性克服作用を示す天然物のスクリーニングとして,クワ科Artocarpus communis根部抽出物より,新規プレニルフラボノイド2種および新規スチルベノイド2種を含む12種の化合物を単離した.単離した化合物についてTRAIL耐性克服作用を再検討した結果,12種のうち10種に活性が認められた.その中でも,プレニルフラボノイドの一種artonin Eは最も低濃度でTRAILとの併用により細胞生存率を66%低下させたため,強力な耐性克服作用を示すことが判明した.また本化合物は,がん細胞由来ではない293T細胞に対しては細胞毒性を示さないことが判明した. 2.ヘッジホッグシグナル阻害作用に関してルシフェラーゼ試験法により評価する方法を用いたスクリーニングにより,クワ科Artocarpus communis葉部抽出物より活性成分として4種の新規プレニル化フラボノイドを含む12種の化合物を単離した.このうちの5種は転写因子GLI1の転写活性を阻害し,ヒト膵臓がん細胞PANC1に対して細胞毒性を示した.また2種の化合物については,ヘッジホッグシグナル経路の標的であるPTCHやBcl2のタンパク質発現を抑制することが明らかになった. 3.ウィントシグナル阻害作用に関するスクリーニングの結果,ガガイモ科Calotropis gigantea滲出物より活性成分として6種のカルデノリド化合物を単離した.このうちの1種calotropinはSW480細胞において,カゼインキナーゼの活性化によりβカテニンのリン酸化を誘導し,プロテアソーム系での分解を促進することで細胞内のβカテニンをを減少させることが明らかとなった.
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(15 results)