2010 Fiscal Year Annual Research Report
南アジアの教育発展と社会変容:「複線型教育システム」の可能性
Project/Area Number |
22310153
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
押川 文子 京都大学, 地域研究統合情報センター, 教授 (30280605)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日下部 達哉 広島大学, 教育開発国際協力センター, 准教授 (70534072)
佐々木 宏 広島大学, 総合科学研究科, 准教授 (50322780)
牛尾 直行 順天堂大学, スポーツ健康学部, 准教授 (10302358)
伊藤 高弘 大阪大学, 社会経済研究所, 助教 (20547054)
南出 和余 桃山学院大学, 国際教養学部, 講師 (80456780)
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Keywords | インド / バングラデシュ / 学校 / 教育改革 / 低授業料私立学校(LFP) / 教育NGO |
Research Abstract |
初年度にあたる平成22年度は、海外調査とデータ収集を行うとともに、近年の南アジア諸国、とくにインドとバングラデシュにおける教育制度の変容と改革に研究の焦点をあてた研究会を実施し、年度末に教育改革の動きに関わった研究者を招聘して国際ワークショップ(平成23年2月)を開催した。また本研究の仮説である「複線型教育システム」の可能性について、ドイツ・ボン大学で開催された現代南アジア研究ヨーロッパ会議(平成22年7月)において、代表者および研究協力者2名が報告を行った。 (1)海外調査:計画にもとづいて、以下の調査を実施した。 ・都市部学校調査:デリーにおける私立学校・無認可私立学校の調査(押川・協力者小原)、地方都市(ヴァラナスィー)の私立高等教育機関調査(佐々木)、チェンナイの高等教育機関調査(牛尾)、ダッカの私立学校調査(南出)、デリーにおけるNGO教育活動調査(協力者針塚) ・農村部学校調査:ビハール州における標本調査(押川・伊藤)、バングラデシュ農村部の初等学校調査(南出)、同宗教系学校調査(日下部、協力者フマユン) (2)研究会は3回実施し、上記調査の報告および各分担についての中間段階の報告を行った。また国際比較の視点から、マレーシア、中国を対象とする研究者を講師として招聘した。 (3)国際ワークショップ「Right to Education:Its Implementation and New Approaches」を平成23年2月5~6日開催した。 以上の活動を通じて(1)経済的社会的弱者層の間で教育への関心の高まりを受けて、私立学校(認可・無認可)やNGO系・宗教系学校など、政府立以外の多様な形態の学校が急増していること(2)インドおよびバングラデシュ両国において、教育改革の焦点は、量的拡大から質的向上が課題となってきており、政府、市場、市民社会の役割分担の見直しが急務となっていること、が明らかにされた。
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Research Products
(20 results)