2012 Fiscal Year Annual Research Report
環瀬戸内圏農林漁業地域における女性・若者・高齢者の生活原理に関する総合的研究
Project/Area Number |
22310163
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
藤井 和佐 岡山大学, 社会文化科学研究科, 教授 (90324954)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
つる 理恵子 吉備国際大学, 社会学部, 准教授 (20227474)
西村 雄郎 広島大学, 総合科学研究科, 教授 (50164588)
杉本 久未子 大阪人間科学大学, 人間科学部, 教授 (60340882)
室井 研二 香川大学, 教育学部, 准教授 (20310013)
片岡 佳美 島根大学, 法文学部, 准教授 (80335546)
田中 里美 広島国際学院大学, 現代社会学部, 准教授 (00300129)
家中 茂 鳥取大学, その他部局等, 准教授 (50341673)
澁谷 美紀 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, その他部局等, 研究員 (00355265)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 社会学 / 地域福祉 / 島嶼地域 / 中山間地域 / 女性労働 / 定住・移住 / 異質性 / 環境制約 |
Research Abstract |
本年度は、最終年度として異なる位相におけるジェンダー状況とともに、農山漁村がもつ地域力を背景とした生活実態から(広義の)地域福祉の論理を構築することを目標に下記のような補足調査の実施及び昨年度実施した質問紙調査のデータの詳細な分析を行なった。その成果について3回の全体研究会を通して議論するとともに、島根県中山間地域研究センター専門研究員を招聘しての講演を機会に外部研究者と意見交換した。また、論文・学会発表のみならず、3冊の冊子体報告書の刊行・現地への配布をはじめ、現地における調査結果報告会、コミュニティ計画づくりへの関与等において積極的に研究成果を地域に還元した。 本年度、明らかになったのは以下のとおりである。 1.農業地域の生活について:「半農半X」策はIターン・Uターン者の呼び寄せ・定住に一定の効果をもつが条件制約的である。生活の行き詰まり感や諦め感は、高齢化率・人口減少率が高い地域よりも中程度に進んでいる集落で著しい。また、中年層の定住意志は、住民自身の地域生活に対する評価・意味づけと関係している。入植から60年を経た農業開拓地では、近年の新規住民との間に生活上の確執が生じ始めている。女性労働・起業展開には外部資源の活用が必要である。2.林業地域の生活について:山村生活を維持する担い手が存在しながらも、生活文化の継承は困難な状況にある。地域自治活動に役割を果たしてきた入会権山が、林業の衰退とともに地域住民を分断している。3.島嶼地域の生活について:福祉ニーズの発生及びその充足状況は地域の自然環境的制約条件の影響を受ける。若者の定着・生活維持のためには産業と人的ネットワークが重要である。4.町場の生活について:地域の担い手育成にはヨソ者の取り込みが重要である。人口減少・高齢化地域における互助・共助にとって小地域ネットワーク活動が有効である。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(32 results)