2010 Fiscal Year Annual Research Report
ポピュラー音楽にみるローカルアイデンティティの日米比較研究
Project/Area Number |
22320044
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Research Institution | Seijo University |
Principal Investigator |
東谷 護 成城大学, 文芸学部, 准教授 (10453656)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 晴通 東京経済大学, コミュニケーション学部, 教授 (40191324)
安田 昌弘 京都精華大学, 人文学部, 准教授 (10554123)
大山 昌彦 東京工科大学, メディア学部, 准教授 (40329173)
木本 玲一 相模女子大学, 人間社会学部, 講師 (70512078)
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Keywords | ポピュラー音楽 / ローカリティ / グローバル化 / アメリカ / オーセンティシティ / ポピュラー音楽研究 / 文化社会学 / 芸術政策 |
Research Abstract |
本研究は、米国発のポピュラー音楽が「グローバルスタンダード」として日本国内で受容・消費され、独自の「ローカルアイデンティティ」を有した地域とオリジナルと称される米国の特定地域との比較研究を通して、ポピュラー音楽と地域性との相関関係を明らかにすることを目的とするものである。この目的を達成すべく、研究代表者、研究分担者がこれまでに研究を進めてきたポピュラー音楽のジャンルと関係性の深い地域での現地調査を行った。すなわち、ポピュラー音楽のジャンルでは東谷はフォークソング、山田はジャズ、安田はブルース、大山はロックンロール、木本はヒップホップを担当し、現地調査では東谷、山田、木本が米国で調査を行い、東谷、安田、大山、木本が日本で調査を行った。具体的には東谷はヒビング(ミネソタ州)、ニューヨーク、ボストン、中津川(岐阜県)、山田はニューオリンズ、テキサス、安田は京都、大山は水戸(茨城県)、木本はニューヨーク、渋谷をそれぞれ中心に行い、各自、相応の成果を得ることが出来た。 プロジェクトメンバー各自の中間報告と本研究の今後の課題について11月に研究会を行い、当初、立てた、「あるポピュラー音楽に、特定の地域性が表象される」という仮説に無理があることが確認された。来年度は、ポピュラー音楽に関するイメージや言説によるローカルアイデンティティと実体的なローカルアイデンティティについての差異/差違について検討することによって、新たな理論構築の基礎作業を行いたい。 なお、東谷と山田は本プロジェクトの今後の研究資料等情報を得るために、シカゴ大学図書館特別コレクション、コロンビア・カレッジ黒人音楽研究センターとの交流を持った。また、イアン・コンドリー博士(マサチューセッツ工科大学准教授)、ジェームス・ドーシー博士(ダートマス大学准教授)と本研究に関する意見交換を行い、有益な示唆が得られた。
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Research Products
(8 results)