2010 Fiscal Year Annual Research Report
「文化現象としての源平盛衰記」研究―文芸・絵画・言語・歴史を総合して―
Project/Area Number |
22320051
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Research Institution | Kokugakuin University |
Principal Investigator |
松尾 葦江 國學院大學, 文学部, 教授 (70157254)
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Keywords | 源平盛衰記 / 絵巻 / 奈良絵本 / 自立語索引 / 年表 / 本文流動 / 中世芸能 / 平物語諸本 |
Research Abstract |
今年度は調査旅行8回(京都市個人事務所・明星大学図書館・岩瀬文庫・海の見える杜美術館・米沢市立図書館・神戸市立図書館・金沢市立図書館など)、記事年表作成会議7回、公開講演会3回、研究発表会1回などを実施、開催した。まず皮切りとして共同で源平盛衰記注釈を進めているグループを招請し、公開シンポジウムを行った。 絵画資料部会では源平盛衰記の奈良絵本・絵巻、平家物語の奈良絵本、また保元平治物語の絵巻、源平合戦屏風などを調査し、今後の比較対照のために絵入り版本の写真を入手した。すでにこれらの絵画資料の中には、相互に、また他の資料と、何らかの関連があるものが見いだされている。室町文芸部会は9月18日と12月18日に公開研究発表会・講演会を開催し、能・浄瑠璃・狂言などと源平盛衰記との関係を考察した。歴史学部会は11月13日に研究発表会を行い、高橋典幸・坂井孝一が研究発表を行った。索引部会ではすでに公刊されている巻1~36の校訂本文をデータ化し、索引化の方向性を検討、巻1の自立語索引を試作した。記事年表部会では使いやすい年表の様式を決定するための討議・試作を重ね、12巻分の年表をワードとエクセルでそれぞれ試作した。 調査旅行では源平盛衰記の絵巻、奈良絵本、平家物語の奈良絵本、保元平治物語の奈良絵本絵巻、源平盛衰記の古活字版、無刊記整版本、その他源平合戦を扱う文学に関する資料を調査した。また古活字版研究の専門家による調査の成果を提供して貰い、その結果を検討中である。 さらに國學院大学所蔵古典籍32点を調査して、その書誌解題を作成した。 以上のような活動の報告をまとめ、冊子体の年次報告書を作成、関心のある研究者に配布した。また、HP「中世文学逍遙」にも逐次掲載して情報を公開している。
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Research Products
(6 results)