2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22320082
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Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
筧 一彦 中京大学, 人工知能高等研究所, 研究員 (90262930)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
広瀬 友紀 東京大学, 総合文化研究科, 准教授 (50322095)
渡辺 真澄 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 准教授 (60285971)
近藤 公久 株式会社国際電気通信基礎技術研究所, 知能ロボティクス研究所, 研究員 (60418548)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 文理解過程 / 予測的処理 / 文脈情報 / VWP法 / 先行情報 / 語省略 / 眼球運動 / 自他対応動詞 |
Research Abstract |
1)左右枝分かれ構造の曖昧性の処理過程を明らかにするため、前年度の条件を拡張し、視覚文脈情報と韻律情報のコンフリクトについて眼球運動測定実験により検討した。また、同じ実験パラダイムを用い、複合語の前部要素のアクセント情報を利用した複合語構造の予測可能性及び主語目的語関係節の処理負荷・効率性を調べる実験を成人および小学校低学年児童に行った。この結果、6から7歳児では、成人とは異なった情報の利用のあり方が示唆された。これら結果を国際学会で発表した。 2)先行文の情報の冗長性による予測処理をVWP(Visual-World Paradigm)により検討した。文処理における語省略の影響を32名の被験者により実験した。その結果、聴取している音声にしたがって眼球が動く傾向が強くあらわれ、予測的な処理を反映した運動は観測されなかった。この結果は、Kamide et al.(2008)やIto & Speer(2008)による予測定処理を反映した眼球運動がVWPで観測されという結果と異なるものである。この相違についてはさらなる検討が必要である。 未知語や意味不整合語を含む文のオンライン処理を眼球運動測定により観測し、文脈処理がどのように進行するかの時間的側面を検討した。 3)文の理解・生成における統語構造の予測には、動詞の持つ意味、統語、音韻情報を適切に処理する必要がある。統語構造の予測の容易さに影響を及ぼす動詞の特性について、失文法患者1例を対象に文完成課題実験を行った。その結果自他対応動詞(ex.閉まる/閉める)の処理に困難があり、なかでも非対格自動詞(ex.閉まる)の統語構造の予測・決定が困難であった。これは文のD構造からS構造が導かれる過程の複雑性から解釈できることを示した。また、動詞の長さや形態の処理も予測に影響をもつことを明らかとした。これは認知神経心理学研究会の発表賞を受けた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(15 results)
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[Presentation] 統語
Author(s)
渡邊眞澄
Organizer
日本高次脳機能障害学会夏季研修講座
Place of Presentation
名古屋国際会議場
Invited