2010 Fiscal Year Annual Research Report
司法取引に関する先進諸外国の実態調査とわが国への導入可能性に関する総合的研究
Project/Area Number |
22330025
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
水谷 規男 大阪大学, 高等司法研究科, 教授 (20211584)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 信太郎 岡山大学, 法務研究科, 教授 (50243746)
山口 直也 立命館大学, 法務研究科, 教授 (20298392)
岡田 悦典 南山大学, 法学部, 准教授 (60301074)
緑 大輔 愛知大学, 法学部, 准教授 (50389053)
京 明 香川大学, 法務研究科, 准教授 (90513375)
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Keywords | 司法取引 / 裁判員裁判 / 略式手続 |
Research Abstract |
平成22年度は、研究の計画初年度に当たるため、司法取引を制度化しているイギリス、アメリカ、オーストラリアについて予備的な海外調査を実施し、課題の整理を行うとともに、関連文献の収集に努めた。文献収集は、イギリス、アメリカの書籍を中心に行ったが、最近一種の司法取引である「合意」手続が導入されたドイツと英米法の比較研究を行うものなど、興味深い文献を得ることができた。 共同研究者による研究会は7月、10月の2回行った。7月の研究会では、2010年5月の日本刑法学会大会において司法取引が共同研究のテーマとなったことを受けて、本研究における検討の視座を確認し、共有することに努めた。10月の研究会では、海外調査における調査項目を作成するとともに、わが国の制度との比較を行うための基本事項を整理した。なお、3月にも東京で研究会を開催し、今年度に行った予備的な海外調査の成果を確認するとともに、次年度以降に本格的に実施する実態調査のための論点の整理を行うことを予定していたが、東日本震災のため、開催を見送った。 今年度に発表した研究成果としては、わが国の略式手続が被疑者の同意を要件として公判手続を回避し、財産刑で処理する手続である点で一種の司法取引の側面を持っていることを踏まえた研究代表者のコンメンタールの分担執筆や、被疑者の取調べ、被疑者の防御活動、犯罪被害者の刑事手続参加に関する研究分担者の雑誌論文を挙げることができる。
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Research Products
(5 results)