2010 Fiscal Year Annual Research Report
空間経済学の動学化による都市地域の持続可能な発展の検討
Project/Area Number |
22330073
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
曽 道智 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (60284345)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 達仁 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (00344713)
高塚 創 香川大学, 大学院・地域マネジメント研究科, 准教授 (50304572)
中島 賢太郎 一橋大学, 経済研究所・准教授, 准教授 (60507698)
張 陽 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助教 (60302204)
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Keywords | 観光産業 / 格差 / 母国市場効果 / 高速道路料金 / 農業 / 持続可能 / UBG規制 / 資源 |
Research Abstract |
平成22年度は計画とおり、次の研究を順調に行ってきた。 (A)経済成長理論との融合 (a)資本の国際間・地域間の流動性を考慮し、グローバル化による国際・国内地域間の格差を同時に分析した成果はJournal of Urban Economicsに掲載された、そして、1st natureと2nd natureが同時に地域システムの進化への影響を与分析した論文はJournal of Regional Scienceに掲載された。 (b)脱国境の国際経済分析:これまで国際経済の母国市場効果の研究に広く使われた農業部門を簡略化し、国際間に流動する資本を導入したモデルを再構築し、海外国内の学会で発表した。 (B)持続可能な振興政策 観光産業が都市・地域の発展との関連を調べた論文はJapanese Economic Reviewに受理された。一方、国際化とresource curseについての研究を行い、海外、国内の学会で発表した。 (C)交通政策 (a)農業財の輸送費を考慮した二国二部門一要素モデルを分析し,以下の結果を得た.(1)農業財が交易される限り「自国市場効果」は常に見られる,(2)工業財の貿易自由化は企業を一旦大国に集積させるがその後分散させる逆U字プロセスととる,(3)小国にとっては工業部門の貿易自由化でなく、農業部門の貿易自由化が脅威となること (b)日本の道路整備財源調達における厚生損失を考慮した効率的道路料金を国内外いくつかの路線について試算した。1km当たりの効率的料金は国内の路線で20円程度、米国で10円程度、英国で40円程度となった。交通・地理的条件が,企業間取引を通じて企業パフォーマンスに果たす役割について実証的分析も行った (c)面積を持つCBD業務地区を含む標準的な単一中心モデルを構築し、UGB規制の有効性を検討し、社会厚生が減少する可能性を示した。更に、混雑の外部性を考慮しないモデルにおいて市場均衡解は必ずしもパレード最適解にならず、厚生第一定理は成り立たない可能性を示した。
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Research Products
(21 results)