2011 Fiscal Year Annual Research Report
各地方税務監督局『税務統計書』を用いた近代日本の商業展開についての実証研究
Project/Area Number |
22330106
|
Research Institution | Seikei University |
Principal Investigator |
松本 貴典 成蹊大学, 経済学部, 教授 (10219503)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣田 誠 大阪大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (40189890)
牛島 利明 慶応義塾大学, 商学部, 教授 (30255591)
大森 一宏 駿河台大学, 経済学部, 教授 (90247594)
片岡 豊 白鴎大学, 経営学部, 教授 (30224439)
赤坂 義浩 神戸学院大学, 経営学部, 准教授 (00296211)
|
Keywords | 商業 / 流通 / 在来産業 / 営業税 / 近代日本 / 地域経済発展 / 第三次産業 / 労働 |
Research Abstract |
本年度の研究実績としては、「『税務統計書』を用いた近代日本の商業展開の実証研究」を主題に、以下3回の研究会を開催したことが挙げられる。なお、昨年度までに同様の研究会が通算54回にわたり開催されてきた。 (1)平成23年度第1回(通算第55回)研究会 日時・場所:平成23年10月2日(日)、10:30~17:00、慶應義塾大学、東京都港区 (2)平成23年度第2回(通算第56回)研究会 日時・場所:平成23年12月27日(火)、10:30~17:00、慶應義塾大学、東京都港区 (3)平成23年度第3回(通算第57回)研究会 日時・場所:平成24年3月12日(月)、10:30~17:00、成蹊大学、東京都武蔵野市 研究会に先立ち参加メンバーは報告草稿を交換し、事前にそれらを読んだ上で研究会に臨んだ。研究会当日は各メンバーが、『税務統計書』所収の営業税データと『府県統計書』所収の各府県郡市別経済活動関連データなどの数量的データを中心とし、また補足的に記述資料を用いて、担当府県(東京府、長野県、新潟県、愛知県、大阪府、兵庫県、福岡県)の近代における市郡別商業展開の状況を明らかにするとともに、それらを規定した要因について報告した。さらにこれを、報告者以外のメンバーが批判的に論じた。 このような作業を繰り返し、研究成果の出版にむけて着実に研究を進めたことが平成23年度の成果である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
入力すべきデータは、税務監督局『税務統計書』、『国勢調査』、各メンバーが発掘した新資料など、現時点ではほぼすべて入力が終わっている。それらから余り有る事実発見を得て、それらを限られた原稿枚数にいかに取捨選択して盛り込むかに、メンバーは創意工夫をこらしている。平成23年度は、いわば論文の高密度化が漸進的に進んでいく期間であった。
|
Strategy for Future Research Activity |
今年度は、今まで磨き続けてきた論文に、さらに数回の研究会を続けることによってメンバー間で議論を重ねて、各メンバーが一層の推敲を重ねる。今年度は、そうして完成した諸論文を、研究代表者が編者になって、一冊の研究書にまとめ上げる作業が本格化する。業績発刊に関しては、すでに編者は出版社と契約を交わしてあり、実際の発刊作業には論文を持ち込むだけで始められる状況になっている。われわれの研究は、松本貴典編著『商業の近代』(日本評論社)として刊行されることになる。
|
Research Products
(12 results)