2010 Fiscal Year Annual Research Report
小売企業の仕入活動における組織的プロセス革新に関する研究
Project/Area Number |
22330131
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
高嶋 克義 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (30197090)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 光俊 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (10346281)
南 知恵子 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (90254234)
西村 順二 甲南大学, 経営学部, 教授 (60198504)
近藤 公彦 小樽商科大学, 商学研究科, 教授 (10205552)
松尾 睦 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (20268593)
|
Keywords | 小売企業 / プロセス革新 / マーチャンダイジング / 仕入活動 |
Research Abstract |
本研究は、小売企業の仕入活動における組織的プロセス革新の展開とその条件を考察することを目的としている。この組織的プロセス革新とは、具体的には、小売企業と卸売企業・製造企業とが情報を共有して行う共同マーチャンダイジング、物流や生産を同期化するSCMの構築、小売企業によるPB開発などの取組みである。そして、これらの組織的プロセス革新が企業間のパートナーシップ、小売企業組織における部門間連携と知識管理、継続的な改善という企業間関係や組織体制の条件のもとで展開されることを通じて競争優位の基盤となることを明らかにしようとするものである。 22年度では、まず小売企業の仕入活動やマーチャンダイジング、SCM、PBについての既存研究のレビューと研究会による討議に基づいて、本研究の分析枠組みを構築し、日本の小売企業における商品仕入担当責任者を対象とする大規模な質問票調査を8月に実施した。この調査データは、日本の小売企業の仕入活動を捉えた貴重なデータであり、この質問票調査データに小売企業の組織・人事や業績に関する二次データを組み合わせたデータベースに基づいた研究成果は、来年度に公表する準備を進めている。 また、その作業と並行して、多様な小売業態の仕入活動におけるプロセス革新やその問題と密接に関連する情報システムや人事制度の諸問題を中心とする概念研究や事例分析が実施された。その研究成果は、Inoguchi(2011)、Urakami,Komiya,Kim and Inoguchi (2010)、平野(2010,2011)、Hirano(2011)、松尾・早川・高嶋(2010)等の研究成果として公表された。さらに、仕入革新で先進的な小売企業として、イケア・ジャパンやイタリアのCRAIの個別事例の研究が行われ、その研究成果が南によって海外の学術・商業雑誌にて公表された。
|
Research Products
(28 results)