Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今田 高俊 東京工業大学, 社会理工学研究科, 教授 (00107517)
金井 雅之 専修大学, 人間科学部, 教授 (60333944)
小林 盾 成蹊大学, 文学部, 准教授 (90407601)
福島 康仁 日本大学, 法学部, 教授 (90340405)
金澤 悠介 立教大学, 社会情報教育研究センター, 助教 (60572196)
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Research Abstract |
本研究は,地域間格差を構成する,自治体の政策および地域のソーシャルキャピタルという諸要因が,個人間格差に及ぼす影響について総合的に検討することを目的としている. 平成23年度には,前年度の長野県内の10の市町村における郵送調査(予備調査)の結果をふまえて,本調査を行った.本調査では,さまざまな格差の中から,特に健康格差について取り上げることとした.健康に関する調査項目としては,主観的健康感,健診の受診,病気の治療経験,健康維持・促進のための行動などを含めた.また,自治体の政策について問うため,自治体の健康にかかわるサービス(健診など)の利用とその評価について尋ねた.さらに,地域のソーシャルキャピタルを測定するために,地域活動への参加,ポジション・ジェネレータ,知人数推定などを尋ねた. 本調査の準備のために,数回の研究会のほか,7月と12月には合宿を行った. 本調査は,関東甲信越50市町村に在住の40~79歳の一般の人々(1市町村あたり60人の計画サンプル)計3000人を対象とすることとし,その実施にあたっては,一般社団法人中央調査社に依頼した.なお,対象とする市町村の抽出に当たっては,町村部からのサンプルも必要なため,人口比によるウェイトは付けず,各市町村が等確率で抽出されるようにした.調査実施時期は,3月であった.そのため,分析は平成24年度(最終年度)に行うことにしている. また,メンバーは,日本社会学会,数理社会学会等の学会大会で報告したり,論文の発表を行ったりしている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
東日本大震災のため,当初調査対象地域として考えていた東日本(中部地方の一部・関東・東北)における調査実施を断念せざるをえなかった.しかし,なるべく調査時期を先延ばしにするなどして復旧を待ち,結果的には,北関東を含めた関東甲信越を対象地域とし,本調査を遅延なく実施することができた.
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は,平成23年度末に実施した本調査のデータ分析を行うことが中心的な課題となる.平成24年度が最終年度となることから,メンバーは,関連する学会での報告を予定している.また,本調査を実施した自治体に対して簡単な調査報告を行うほか,年度末には科研報告書をまとめる.また,科研報告書をもとにして,専門書の出版を行う予定である.
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