2010 Fiscal Year Annual Research Report
地域再生デジタル・ネットワーキングに関する調査研究
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22330152
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Research Institution | Otsuma Women's University |
Principal Investigator |
干川 剛史 大妻女子大学, 人間関係学部, 教授 (20243735)
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Keywords | デジタル・ネットワーキング / 地域再生 / 災害 / 被災地復興 / 情報通信技術 / 地域SNS / 佐用町 / 三宅島 |
Research Abstract |
災害被災地と条件不利地域と地方都市中心市街地とが連携した地域再生の取り組みについて、「デジタル・ネットワーキング論」の観点から、現地調査や文献・資料の分析を通じて、「地域再生デジタル・ネットワーキング」の有効性を検証し、よりよい地域再生のあり方を提案した。 具体的には、「平成21年台風第9号」による兵庫県佐用町の豪雨水害において、日頃から地域SNS「さよっち」を活用して佐用町の地域づくりに取り組んできた町内外の有志たちが展開している被災地復興活動の実態を把握するために、地域SNS「さよっち」とその連携地域SNSサイトである「ひょこむ」及び「しそうSNS」等のそれぞれのサイトに掲載されている豪雨災害に関する書き込み記事を分析し全体像をとらえた。 こうした作業を通じて特定された被災地復興活動の中心的人物を対象にして、メールやSNSと現地での面接調査を併用した聞き取り調査を行い、実態把握を行った。 さらに、奄美豪雨水害の実態調査を実施し、地域SNSやコミュニティFMを基盤にして地域内外の有志たちが展開している被災地復興活動と、情報通信技術を駆使した地方自治体と専門団体・専門機関の連携による災害復興業務支援活動との間の関連性をとらえ、市民、行政、専門家等の連携による今後の災害復興のための効果的な方策を考察した。 そして、上記のような豪雨水害に関する実態調査と参与観察と並行して、三宅島の被災地復興を目的として、三宅島と岡山県笠岡市・笠岡諸島、山形県酒田市・飛島を中心に展開されているインターネットやGISを活用した「灰干しプロジェクト」について、現地調査と参与観察を行い、その実態と課題を明らかにした。
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