2010 Fiscal Year Annual Research Report
現代日本人の価値観:古層と伝統的思想(仏教、儒教、神道・国学)の影響
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22330180
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| Research Institution | Tohoku University |
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Principal Investigator |
大渕 憲一 東北大学, 大学院・文学研究科, 教授 (70116151)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 弘夫 東北大学, 大学院・文学研究科, 教授 (30125570)
三浦 秀一 東北大学, 大学院・文学研究科, 教授 (80190586)
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| Keywords | 価値 / 伝統的 / 仏教 / 儒教 / 神道 / 尺度 / 集団主義 / 年代 |
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| Research Abstract |
本研究に先立って、我々は123項目の伝統的価値尺度試案を作成していたが、これは仏教4、儒教4、神道・国学6の下位尺度から成るものだった。本研究では、既に行われた因子分析の結果に基づいて76項目の短縮版を作成し、まず、無作為抽出した日本の成人2400名に対してこれを郵送し、回答を得た986名分のデータについて信頼性の検討を行った。回答は無記名である。その結果、賢君思想と歴史の内発性を除き他の下位尺度のαはすべて0.6以上となり許容水準にあることが確認された。次に、伝統的価値尺度の妥当性を検討するために、本尺度(短縮版)と個人主義・集団主義尺度(Triandis&Gelfand,1998)を含む調査表を別の成人サンプル、全国から無作為抽出した2700名に郵送し、782名から回答を得た。この調査でも回答は無記名である。伝統的価値14尺度のうち8尺度は水平的個人主義に対して、また10尺度は垂直的個人主義に対して有意な負の相関を示した。厭世主義が両タイプの個人主義と有意な正の相関を、相対主義も水平的個人主義との間で有意な正の相関を示すなど、予想外の結果も一部見られたが、概ね、伝統的価値を測定する下位尺度が集団主義との間に正の関連性を示したことは、その妥当性を示唆するものである。また、年代差は2下位尺度を除いて有意で、尺度平均値は相対主義だけが若年者に高かったが、他の尺度はすべて年長者において高かった。この結果も予想通りで、伝統的価値尺度の妥当性を示している。
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