2011 Fiscal Year Annual Research Report
広義カラビ・ヤウ多様体と有理多様体の複素力学系的観点からの研究
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22340009
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小木曽 啓示 大阪大学, 理学研究科, 教授 (40224133)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今野 一宏 大阪大学, 理学研究科, 教授 (10186869)
臼井 三平 大阪大学, 理学研究科, 教授 (90117002)
藤木 明 大阪大学, 理学研究科, 教授 (80027383)
後藤 竜司 大阪大学, 理学研究科, 教授 (30252571)
川口 周 大阪大学, 理学研究科, 准教授 (20324600)
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Keywords | カラビ・ヤウ多様体 / 超ケーラー多様体 / エントロピー / クレモナ変換 / K3曲面 / 自己同型 / 錐予想 / 双有理変換 |
Research Abstract |
1.Kawamata-Morrisonの錐予想をWehler型と呼ばれる任意次元のカラビ・ヤウ多様体に対し,複素力学系的視点,コクセター群の理論,近年発展の著しい一般次元極小モデル理論を駆使することで肯定的に解決した。任意次元における錐予想の肯定的解決はこれがはじめての例である点,双有理自己同型群を完全に記述した点において,双有理代数幾何学,複素力学系の双方においてに大きな意義をもつ結果である。 2.Gizatullinの問題と呼ばれる4次K3曲面とクレモナ変換群の関係に関する問題に否定的解決を与え,この古くからの問題に終止符をうった。 3.12月に白浜で国際研究集会"Automorphisms of algebraic varieties-Dynamics and Arithmetic"を予定通り開催した。当初の計画を越えて20名以上の海外研究者を含む約60名の参加があり,双有理幾何,複素力学系,数論的複素力学系にまたがる活発な意見交換,アイディアの交換ができ,大変有意義な集会となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
記入欄の関係ですべて書けなかったが,本年度は7本の論文が出版され8回の招待講演(国際研究集会)を受けた。また企画した国際研究集会は海外からの約20名を含む60名余が参加する意義あるものだった。
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Strategy for Future Research Activity |
1.今年度は双有理代数幾何学的観点からの国際研究集会を企画(当初の予定通り)企画しており招待講演者の選定等は順調に進んでいる。 2.複素力学系的観点からの3次元多様体のワイルド自己同型について更に研究を深めていきたい。特にカラビ・ヤウ多様体で可能か否かを追求したい。
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Research Products
(4 results)