2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22340013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
作間 誠 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30178602)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鎌田 聖一 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60254380)
島田 伊知朗 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10235616)
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Keywords | 2橋結び目 / 2橋球面 / 解消トンネル / 楕円的モンテシノス絡み目 / small cancellation theory |
Research Abstract |
(1)釜山大学Donghi Lee准教授との共同研究により,以前から心に抱いていた下記の問題の解決に成功した 問題.K(r)を傾きrの2橋結び目,Sをその2橋分解を与える球面が定めるKの補空間内の4点穴あき球面とする.理想頂点∞またはrを頂点に持つファレイタイル張りの辺に関する鏡映変換全体が生成する群をΓとする.このとき,S上の傾きs,s'の単純閉曲線が結び目補空間内でホモトピックとなるための必要十分条件は,s'がΓによるsの軌道上にあることであるか? この問題の解決は,研究計画に記した予想Cの精密化を解決したことになり,研究初年度からこのような大きな進展を得ることが出来て嬉しく思っている.尚,この問題は組合せ群論におけるsmall cancellation theoryを用いることにより得られた.交代結び目の結び目群においては共役問題が解決可能であることは既に知られていた.しかし,特殊ではあるが重要な2橋結び目群にたいして,やはり特殊ではあるが極めて自然な共役問題を完全に解決したことが,この研究の特徴的な性質である. (2)大学院生の中本智之との共同研究により,楕円的モンテシノス絡み目の自然な解消トンネルが,その球面幾何構造に関して測地線にイソトピックであることを示すと同時に,その長さを求めた.これにより,楕円的モンテシノス絡み目の自然な解消トンネルが,球面幾何構造に関して,非常に良い性質を持っていることを示している
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